ケビン・ウォーシュ氏は昨年、投資家を前に米連邦準備制度理事会(FRB)への助言を示した際、「あまり多くを語るべきではない」と述べた。「思考する時間を増やし、話す時間を減らすべきだ」というのである。ウォーシュ氏は10年以上にわたり、FRBは情報発信をより控えるべきだと主張してきた。中央銀行が自らの考えをどの程度開示するかは、住宅ローン金利や市場動向、さらにはあらゆる人々の借り入れコストに影響を与える。ウォール街は、ウォーシュ氏がFRB議長として初めて臨む16~17日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、同氏がFRBをどこへ導こうとしているかの手がかりを得ようとするだろう。2008~09年の金融危機を通じてFRB理事を務めたウォーシュ氏は、当時のベン・バーナンキ議長が今世紀におけるFRBの二大革新、つまり、巨額の債券保有と政策変更の意図を体系的に説明する慣行を先導する様子を間近で見ていた。バーナンキ氏は、FRBが金利決定の公表を開始し、今後の方向性を示唆するようになった1990年代にアラン・グリーンスパン氏が着手した路線を拡大した。