「仕事のキャパが10倍に!」
「悩んでいる時間が激減!」
こんな感想が寄せられているのが木下勝寿氏のベストセラー4部作だ。読者が衝撃を受けたのはモチベーションや頑張り方ではない。「考え方の設計図」だった。
話題の新刊で木下氏は「地頭は先天的なものではない。知っているだけで劇的に地頭がよくなる人が続出した魔法のスイッチがある」と語る。ライターの照宮遼子氏が新刊を深掘りする。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)

仕事ができない人が【無意識】に使っている口癖・ワースト1Photo: Adobe Stock

理由のない仕事が、当たり前になっていた

以前、公務員をしていたころ、「それが慣例だから」という言葉をよく聞いた。
「なぜこのやり方なのか」と聞いても、理由が返ってくることはほとんどなかった。

資料をつくるときも、先輩から「前年と同じようにまとめて」と言われることが多かった。
楽なことこの上ないが、明らかに無駄と思える資料もあった。
つくったものの、これが何の役に立つのかまったくわからない!

また、大きな金額が動くときは、たくさんの決裁欄にハンコをもらいに回る。
きちんと稟議書を読んで押しているのだろうか。責任の所在を分散させているだけでは? と疑問に思うことさえあった。

でも、郷に入っては郷に従え。数年も経てば、疑問を持つことより、慣例に従うことに慣れてしまった。

思考停止を招く口グセ・ワースト1とは?

多くの書籍がベストセラーとなっている木下勝寿氏は、著書『地頭スイッチ』の中でこう述べている。

地頭スイッチが入っている人は、(中略)「なんで、そうするの?」と聞かれたとき、「前からそうだから」「誰かがそう言っていたから」ではなく、「目的や現状から鑑み、このやり方が一番合理的だから」と答えます。
――『地頭スイッチ』(P.39)

「前からそうだから」は、答えのようで答えではない。
理由を聞かれているのに、経緯を返しているだけ。
でもそれは、サボりでも悪意でもない。
ただ、考えるスイッチが入っていないだけなのだ。

地頭スイッチが入っている人は、過去ではなくを基準に考える。
今の状況に照らして、このやり方が本当に合理的かどうかを自分の頭で判断しているのだ。

同じ業務をこなしていても、「なぜそうするのか」と目的を考えながらやっている人と、慣例だからとこなしている人では、数年後に身についているものはまるで違うものになるだろう。
自分の仕事に、きちんとした理由があるか。
そう問いかけることから始めてみたい。

(本記事は書籍『地頭スイッチ』に関する書き下ろし記事です。)