「悩んでいる時間が激減!」「仕事のキャパが10倍に!」こんな感想が寄せられているのが木下勝寿氏のベストセラー4部作だ。読者が衝撃を受けたのはモチベーションや頑張り方ではない。「考え方のクセ(思考アルゴリズム)」だった。話題の新刊で木下氏は「地頭は“センス”ではなく“スイッチ”。押し方を知れば変えられる」と語る。ライターの照宮遼子氏が新刊をコンパクトに深掘りする。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・寺田庸二)
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不満はなかった。ただ、何かが足りなかった
会社を辞めて、自由になったはずだった。誰かに指示される仕事もなく、時間は自分のものだった。それでも1年が過ぎた頃、本当に何がしたいのかがわからなくなっていた。
海外にも行った。ただ、自分から計画したわけではなく、友人に誘われるまま、ついていくだけだった。予定のない日はカメラを持って出かけたり、近所のカフェで時間をつぶしたりした。
そうしている間に、お金と自己肯定感だけがじわじわと減っていく。
自由を選んだはずなのに、自分で何かを決めている感覚がまるでなかった。
人生の主導権を取れない人の特徴
再現性の高い仕事術と経営論で、多くのビジネスパーソンから支持される木下勝寿氏は著書『地頭スイッチ』の中でこう述べている。
――『地頭スイッチ』より
地頭を使えていないとき、人は他人の目的の中で動くことになる。
組織の都合、上司の判断、友人の誘い。それ自体が悪いわけではないが、自分の目的がそこにない以上、どれだけ時間を使っても、自分の人生を動かしている感覚にはならない。
あの頃の自分は、まさにこの状態だった。満たされない感覚の正体が、本書を読んでようやく言語化された気がした。
自分の人生の主導権を取り戻す一冊
今はフリーランスとして活動していて、会社員の頃と比べれば安定も保障もない。それでも、仕事の目的と手段を自分で考え動いている。
努力していても満たされない人の多くは、自分で目的を決める機会がないまま動き続けているだけかもしれない。
地頭スイッチを入れると、仕事の質が上がるだけだと思っていた。でも本書は、自分の人生をどう生きるかを考えるきっかけまでも与えてくれる。








