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先行指標である受注時採算の改善が続き、内需の本命セクターの一角として期待されている建設セクター。当面はデータセンターや再開発、製造業の設備投資がけん引するという声が多いが、空前の好景気に賞味期限はないのか。特集『業績、株価、賃金、就職…5年後の業界地図』の#2では、大手ゼネコン、準大手ゼネコン、電気工事、空調工事などサブセクターごとに中長期の論点を分析しつつ、今後5年間で躍進が期待できる企業について具体名を挙げて一気に紹介。また、「事業環境が絶好調」だから起きつつある待遇面も含めた業界序列の下克上や、意外なリスクについても解説する。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)
データセンターや再開発、半導体工場けん引
少なくとも今後2年の受注環境は良好か
これまで日本株の上昇トレンドをけん引してきた半導体やAI関連が踊り場を迎える中、「内需セクターの本命」として期待されているのが建設セクターだ。多くの企業が最高益を更新するなど「わが世の春」を謳歌しており、足元の受注状況から今後数年間も勢いが継続するとみられているからだ。
2026年初からの株価推移を見ると、建設セクターは日経平均やTOPIXに対して劣後している。「先行きを不安視されているのでは……」と思われるかもしれない。
だが、大和証券の寺岡秀明チーフアナリストは「建設セクターの需給は逼迫しており、良好な事業環境はまったく変わっていない」と指摘する。
「各社の期初計画は保守的な予想が多く、業績の上振れが期待できるだろう。受注時採算については、さらに上げるのは難しいかもしれないが、下がる状況にはない。少なくとも今後2年の受注環境は良好であり、今回のサイクルのピークはまだ見えていない。株価が調整を経たこともあり、株式投資という意味でも有望だとみている」(寺岡氏)
東海東京インテリジェンス・ラボの栗原英明シニアアナリストも「需要はしばらくさばき切れないぐらいある。特にデータセンター、半導体などの工場、大型再開発の3本柱がけん引するとみている」と分析する。また、株価の調整については、25年4月以降の上昇の反動や中東情勢の悪化などを織り込んだもので、過度に不安視する必要はないという。
ただし、建設セクターは景気の循環的な変動を受けやすい業種である。この空前の好景気の賞味期限がいつなのかは気になるところだ。
建設セクターは大手ゼネコン、準大手・中小ゼネコン、電気工事、空調工事、特殊土木などのサブセクターに分類できるが、需給の逼迫度には濃淡がある。サブセクター内でも企業ごとに見通しは異なる。
また、中長期で見ると、「事業環境が絶好調」であることにより起こるかもしれない業界内のポジショニングの下克上や、地殻変動的なリスクの可能性も見え隠れする。
果たして今後5年間、業績や株価を大きく伸ばす企業はどこか。次ページでは建設セクターの今後を分析しつつ、ゼネコン、電気工事、空調工事などサブセクターの優先順位、さらには今後数年間で躍進が期待できる企業を中堅企業も含めて具体的に社名を挙げて解説。待遇面で起こりつつある変化についても紹介する。








