関税推進派は、昨年以前には主流だった平均ゼロ%付近の水準からの関税引き上げを正当化するためにさまざまな理由を挙げている。その理由は、防衛目的で製造業を保護する必要性から、貿易障壁引き下げに向けた貿易相手の誘導まで広範にわたる。しかし、高関税を選好する重要な理由は正しく評価されていない。その理由とは、税制全体における関税の役割だ。あらゆる税金は経済行為をゆがめる。所得税は労働意欲をそぎ、投資に関する税は貯蓄意欲を妨げる。経済学者は最適課税論と呼ばれる分野で、こうしたゆがみ、すなわち死重損失について相互に、あるいは政府のサービスがもたらす恩恵と比較する。2世紀にわたる最適な関税率に関する研究によると、関税は税負担の重要な部分を外国が担うという点でユニークだ。対照的に、国内経済は労働所得や資本所得にかかる税金のすべてを負担する。関税は輸入品の購入を思いとどまらせるため、関税を課す国で市場の力が大きい国は事実上、時の経過に伴い外国の輸出業者に価格の引き下げを強いる。こうした業者は、関税がかけられたとしても競争力のある価格水準を維持できなければ、多くの消費者を失うリスクがある。
【寄稿】高関税は国内低税率のため=スティーブン・ミラン氏
ゼロ上回る最適関税率、トランプ貿易政策が裏付け
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