40代になると、同じ年齢でも「若々しい人」と「急に老け込む人」の差が目立ち始める。その背景を理解するうえで欠かせないのが、30代後半から40代前半に訪れる「代謝の転換期」だ。医師で老年医学・栄養科学の専門家であるガブリエル・ライオンの知見をもとに、「老化が早い人」と「遅い人」を分けるポイントを解説する。(ダイヤモンド社書籍編集局・三浦岳)

【40代で差がつく】「ずっと若い人、すぐ老ける人」の決定的な1つの違いPhoto: Adobe Stock

代謝の転換期をどうすごすか?

 40代は、見た目にも身体にも変化が表れ始める年代だ。同じ年齢でも、その変化が緩やかな人もいれば、一気に老化が進んだように見える人もいる。

 医師で老年医学・栄養科学の専門家であるガブリエル・ライオンは、著書『筋肉が全て』で、30代後半から40代前半を「代謝の転換期」と位置づけている。

 20代の頃は少々無理な生活をしても身体が処理してくれたが、この時期になると、私たちの身体は大きな変化を迎える。著者は次のように警告している。

 30代後半から40代前半というのは、代謝が究極の転換点にさしかかる年齢で、身体に、そして場合によっては血液にも、その兆候が現れ始める。
 1つ確かなことは、外見の変化は骨格筋の不健康さの反映であることが多いという事実だ。
 20代のときのような食事と運動を続けていたら、脂肪がついて、筋肉の健康が悪化してしまう。
 幸い、根拠のある科学的原則に従えば、加齢による代謝の悪化を食い止めることができる。
 若さに任せて無茶を続けてきた人にとって、この10年間をどう過ごすかはきわめて重要だ。
 ぜひ、身体を守る鎧の構築に集中してほしい。――『筋肉が全て』より

 老化が早い人は、20代と同じような食生活や運動不足を続け、静かに進行する筋肉の衰えを見て見ぬふりをする。その結果、筋肉に脂肪がつき、代謝が悪化し、それが外見の老け込みとして如実に表れる。

 一方、いつまでも若さを保てる人は、筋肉を守り、育てるための行動を意図的に起こしている。

タンパク質摂取と筋トレを組み合わせる

 その最強の武器となるのが「タンパク質の摂取」と「筋力トレーニング」だ。特にタンパク質は、カロリー管理以上に体組成を改善する重要な役割を担っている。

 タンパク質には、エネルギー摂取が過剰になったとき(つまり食べ過ぎたとき)に脂肪増加を防ぐ効果があるようだ。
 その効果は筋力トレーニングと組み合わせるとさらに増大する。
 さまざまなエビデンスが、食事から摂取するタンパク質は体組成に望ましい変化をもたらす重要な栄養源であることを示唆している。――同書より

 30代後半から40代前半の「代謝の転換期」をどう過ごすかが、その後の身体を左右する。良質なタンパク質を十分に摂り、筋力トレーニングを続けることが、若々しさを保つための最も確実な一歩になる。

(本記事は、ガブリエル・ライオン著『筋肉が全て━━健康・不老・メンタル、人生のすべてが変わる唯一の方法』に関連した書き下ろし記事です)

ガブリエル・ライオン(Dr. Gabrielle Lyon)
医師(DO)
イリノイ大学で栄養科学の学部課程を修了後、セントルイス・ワシントン大学において老年医学・栄養科学の臨床・研究フェローシップを修了。健康、パフォーマンス、老化、疾病予防におけるタンパク質の種類および摂取量の実践的応用に関する分野の専門家、教育者として活躍している。筋肉についての最新研究を網羅した本書は全米で大きな話題を呼び、ニューヨーク・タイムズベストセラー、ウォール・ストリート・ジャーナルベストセラー、USAトゥデイベストセラーとなり、世界各国での刊行が続いている。