部下を傷つけたくない、関係を壊したくない――そんな思いから、ついあいまいな言い方を選んでしまう上司は多い。しかしその「やさしさ」が、部下を混乱させている可能性がある。

「物わかりのいい上司」を演じたくなる落とし穴
上司になると、部下に嫌われたくない、対立を避けたいという気持ちから、
つい「物わかりのいい人」を演じようとしてしまう場面がある。
指示を出すときにも、断定的な言い方を避け、
「こうした方がいいかもしれない」「できればこうしてほしい」というような、
やわらかい言い回しを使いがちだ。
しかし、こうしたあいまいな言葉を使うことは、優しさではなく「逃げ」だという。
部下の立場から見ると、「かもしれない」という言い方は、
どこまで本気の指示なのかが判断できず、
動くべきかどうかを迷わせる原因になってしまう。
「~かもしれない」を禁句にすることの意味
しかし、「あいまいな言葉」を使うことは、優しさではなく「逃げ」です。
明日から、「~かもしれない」を禁句にしてください。
語尾を「~してください」と言い切る勇気が、部下を迷わせないための第一歩なのです。
「~かもしれない」という言い方をやめ、
語尾を「~してください」と言い切ることが、部下を迷わせないための第一歩だという。
言い切ることには、相応の責任が伴う。
だからこそ多くの上司が、無意識のうちにあいまいな言い方に逃げてしまいやすい。
しかし、はっきりと言い切ることができる上司の言葉は、
部下に「この指示に従えばいい」という明確な安心感を与える。
あいまいな指示のもとで働く部下は、
本来業務に向けるべきエネルギーの一部を、
指示の意味を解釈するために使わざるを得なくなってしまう。
言い切ることは、部下への誠実さでもある
「かもしれない」という言葉を使うとき、上司の頭のなかには、
多くの場合すでに「こうしてほしい」という明確な意図が存在している。
それをあいまいな言い方に包んでしまうことは、
自分の意図を部下に正直に伝えることを避けているともいえる。
言い切ることは、部下を傷つけることとは違う。
明確に伝えることで、部下は何をすべきかを理解し、
迷わず行動に移すことができるようになる。
それは、部下の時間と労力を守ることにもつながる。
あいまいさを手放し、言い切る習慣を身につけることが、
信頼される上司への、具体的な一歩になる。
今日から試すなら、指示の語尾に「かもしれない」が出そうになったとき、「してください」に言い換えることだけでいい。
(本記事は、書籍『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』をもとに作成しました)














