ロシア全土に燃料不足が拡大し、ウラジーミル・プーチン大統領にとって新たな政治的課題となっている。ウクライナによるロシアの製油所を標的とした執拗(しつよう)なドローン(無人機)攻撃で、多くの一般市民にとって戦争は身近なものとなった。ウクライナは長年にわたりロシアのエネルギー施設を標的にしてきたが、ウクライナのドローンとミサイルの数と破壊力は増大している。同国政府は1200マイル(約1900キロ)離れたシベリアのチュメニにある製油所を攻撃できるようになった。また、6月18日に強固な防空網を突破してモスクワの主要製油所を破壊したことが転換点となった。ロシアの石油会社ガスプロムネフチの元戦略責任者で、現在はドイツのベルリンにあるカーネギー・ロシア・ユーラシアセンターのシニアフェローを務めるセルゲイ・バクレンコ氏は、6月20日時点でロシアの製油能力の約28%が停止していると推計している。