これについては、以前にスターバックスコーヒージャパンの元CEOである岩田松雄さんとお会いしてお話をうかがう機会がありました。

 私が考える、現代の軍事組織とスターバックスの共通点についての話をすると、岩田さんから、「そのとおり」と共感のコメントをいただきました。

まず「目的」を決めて
何をすべきか考える

 カフェと軍事組織、一見遠く離れているように見える両者の共通点とは何でしょうか?

 スターバックスの「ミッション」から出発するマネジメントについて知ったとき、私がすぐに想起したのは、アメリカ海軍大学で学んだこと。その中でも、最も基本にある考え方でした。

「It is all about objective!」

 すべては目的次第。目的がまずあって、そこに至るために何をすべきかを考え、実行していくという意味です。

「世界一優しい接客」と「世界一厳しい組織」が、実は同じ「ミッション教育」という根幹でつながっているのです。

 アメリカ海軍大学では、あらゆるコースで、この目的志向の考え方を最初に徹底的に教えられます。私自身が講師として教鞭を執ったときにも、この基本原理は大切にしていました。

 したがって、私のチーム運営についての考え方も、目的志向が基本にあります。

 目的やミッションといった「理想の状態」を共有し、そこに向かうにあたっては、細かい指示を与えるのではなく、メンバーの自主性に任せる。

 このマネジメントが強いチームをつくるのだとしたら、逆に、あなたのチームがうまくいかない理由、「指示待ち」の部下ばかりが多くなる理由も見えてきます。

マネジメントの落とし穴
こんな組織が指示待ち部下を生む

 ひと言で言うなら、上司が指示をすればするほど、「指示待ち」の部下が増え、チームは成果を上げられなくなるのです。

 例えば、こんなケースを考えてみましょう。

◎事例1 事細かに指示を出し、部下の提案を却下する上司

 Bさんは、新規プロジェクトの資料作成を任されました。A部長は、「失敗されると困る」という思いから、Bさんの作業のすべてに口出しをしました。