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近年、生成AI動画の精度は飛躍的に向上している。私たちの身近な存在になりつつあるAI動画だが、その進化の先には「人間の認知に関する根本的な危機」が存在しているという。AI技術の劇的な進歩がもたらす「危機」とはどのようなものなのか。専門家に聞いた。(清談社 穂村小麦)
ファクトチェックが
追いつかない時代
2023年春、「ウィル・スミスがスパゲティを食べる動画」がSNS上で話題になった。生成AIによって作られた映像で、お世辞にもリアルとは言えない仕上がり。顔は崩れ、口の動きも不自然で、誰が見てもAI動画だと分かるものだった。しかし、それからわずか2年あまりで本物の映像と見間違うほどのクオリティへと進化していたのだ。
「AIの進化には質と量という二つの側面があります。3年ほど前までは、生成の質も低く、すぐに見分けがついていました」
そう話すのは、日本ファクトチェックセンター(JFC)編集長の古田大輔氏だ。
「過去の生成動画は、指や眼や口など細部の描写に不自然さがありました。AIが苦手とするポイントが明確だったので、プロの間では一瞬で見分けがついていたんです。しかし、OpenAIやGoogleなどが高性能な動画生成AIを相次いで公開し、誰もが本物そっくりの映像を作れるようになりました。そのため、2025年あたりからプロの目から見ても、AI動画かリアルな動画かわからないクオリティのものが増えています」
動画生成AIの登場、普及により、画像や動画を生成する人が急増したことで、AI側が学習に利用できるデータも増えている。







