「私はAIがここまで普及する以前から、ファクトチェックだけでは偽・誤情報対策として不十分だと言い続けてきました。さらに、急激な生成AIの広がりによって量と質の両面で、人間の認知の限界をはるかに超えています」
誤情報の発信者は
大きく分けて3タイプ
それでもフェイク情報にのみ込まれないためには、まず、どのようなタイプの人間が誤情報を発信しているのかを知る必要がある。
たとえばイランとイスラエルを巡る情勢では、SNS上に空爆を捉えたとされるAI生成動画が大量に出回っている。
「ニューヨーク・タイムズは、開戦から2週間で110件以上のAI生成動画を特定しましたが、それでも氷山の一角です。誤情報を作る人は、多くの人に見てもらいたいと考えているので、注目を集めるニュースほど拡散しやすい。誰も関心を持たない話題について誤情報を流しても、注目は集まりませんからね。だからこそ、戦争や災害、子どもの行方不明事件など、多くの人の関心が集まる出来事が起きると、必ず誤情報が出回ります」
古田氏によれば、偽情報や誤情報の発信者は「故意犯」「確信犯」「愉快犯」の三つに分類できるという。
「故意犯は、その情報が間違っていると知ったうえで、政治的あるいは経済的な利益を得るために発信している人たちです。政治的な利益というのは、選挙で誰かを当選させたいとか、逆に落選させたいとか。経済的な利益で言えば、閲覧数を集めて広告収入を稼ぐ、商品を売りたい、といったところでしょう」
次に『確信犯』だが、これは本人がその情報を正しいと信じているケースだ。
「例えば、『ワクチンは有害だ』と確信している人がいるとします。そうすると、人々を守りたい一心で、ワクチンが危険だと思わせる情報を積極的に発信・拡散してしまうのが特徴です。最後が『愉快犯』で、この多くは承認欲求であり、注目を集めたい、有名になりたいという動機で偽情報を発信する人たちです」







