高市早苗首相高市早苗首相 Photo:JIJI

台湾有事に自衛隊が出動することを支持する人は、その戦いをどう終わらせるかまで考えているだろうか。中国軍と一度でも交戦すると、どうなるのか。高市早苗首相の発言が突きつけた、最も重い問いとは。※本稿は、戦史・紛争史研究家の山崎雅弘『戦争を甘く見る空気 1930年代と似た道を進む現代日本』(朝日新聞出版)の一部を抜粋・編集したものです。

高市首相の台湾有事発言に
世論の賛否はほぼ二分した

 2025年11月16日の16時7分、共同通信は「速報」と銘打って、「台湾有事での集団的自衛権行使に賛成48%」という記事をネットで公開しました。

 自民党の高市早苗首相が、同年11月7日に国会の衆議院予算委員会で述べた「台湾有事で集団的自衛権を行使する」との答弁について、同社が世論調査を行ったところ、「賛成」が48.8%、「反対」が44.2%という結果が出たというものでした。

 この記事には、調査対象の人数も正確な質問の文言も書かれておらず、賛成と反対の意見を表明した回答者の性別や年齢層などの情報はありませんでしたが、翌11月17日の0時29分に産経新聞がネットで公開した「集団的自衛権、年代で温度差 高年層は反対52% 若年層と中年層は賛成派多く」という見出しの記事では、共同通信の行った世論調査の回答者について、年齢層や支持政党と関連づけた内容が記されていました。

 それによると、30代以下の若年層と、40~50代の中年層は「賛成」が多く、それぞれ58.7%と52.1%でした。これに対し、60代以上の高年層では「どちらかといえば」を含めて「反対」が52.5%で、「賛成」の39.9%を上回りました。