ベストセラー著者の木下勝寿氏が「マーカー引きまくり! 絶対読むべき一冊」と絶賛する本とは?
その本の著者・森武司氏は、創業以来18年連続増収増益・年商146億円を「仲間力」一本で実現した。
今回は本書に共感した社長の話。仙台を拠点に美容・コンサル等をしている小田原社長は「人は基本的に変わらない」と言うが、目標を実現し続けてきた。その意外な目標達成法を聞いた。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)

こりゃ簡単だわ…意志の弱い人ほど自動的に目標が叶うたった1つの方法とは?Photo: Adobe Stock

「人は変わらない」とあきらめている

――目標を立てても、意志が弱くて続かない、という人は多いと思います。
小田原さんは、目標達成は得意なほうですか?

小田原宗弘(以下、小田原):いや、計画を立てるのは、あまり得意じゃないんですよ。それに、私はそもそも「人は基本的に変わらない」と思っているんです。意志の力で自分を変えようとしても、たいてい続かない。

――意志を信じていない、ということですか。

小田原:信じていないですね。「やる気を出そう」「次こそ頑張ろう」と思っても、人はそう簡単に変わらない。自分も含めてそうです。だから、やる気や計画に頼るのをやめたんです。

変わらない自分を動かす「仕掛け」

――やる気にも計画にも頼らないとしたら、どうやって目標を達成するんですか?

小田原:人前で口に出すんです。これだけです。
私はあるフランチャイズの加盟店をやっているんですが、各店舗のオーナーが集まる会があって、そこで「3年後にどうなっていたいか、何店舗出したいか」を発表する機会があったんです。
人前で宣言すると、不思議とそのマインドになっていく。「今年もう1店舗つくらなきゃ」という気持ちになるんですよ。

――宣言すると、自分の意識が変わるんですね。

小田原:そうです。たとえば「今年もう1店舗出す」と言ったあとは、不動産屋さんと話していても、物件の情報に自然とアンテナが立つようになる。
言う前は素通りしていた情報が、ちゃんと目に入るようになるんです。
実際、宣言したあとに良い物件を紹介してもらえたこともありました。意志で頑張ったわけじゃなくて、宣言したことで自分の意識が勝手に変わっていた、という感覚ですね。

なぜ「書く」より「言う」なのか

――目標は紙に書いて貼る、という方法もよく聞きますが、それとは違うんですか?

小田原:書くだけだと、自分のなかで完結してしまうんですよ。いつのまにか忘れても、誰も気づかない。
でも人前で言うと、「あの人はこう言ったよね」とまわりから見られる。そこで責任感が生まれるんです。
書くこと自体はもちろん大事で、効果もあります。それが得意な人はそれでいい。ただ、私の場合は違うタイプのようです。

――たしかに、人に宣言したことは引っ込みがつかなくなりますね。

小田原:人は、自分の言葉と行動を一致させたくなる生き物なんだと思います。
一度「やる」と口にすると、それと矛盾した行動が気持ち悪くなる。だから自然と、宣言した方向に動いていく。
意志が強いから動くんじゃなくて、「言ってしまったから動かざるをえない」という状態を、自分でつくっているんです。
もっとも、私のまわりに言ったことを守る人が多いからそう感じるだけで、世の中にはそうでない人もいるとは思いますが。

――意志に頼るのではなく、意志がいらない状況をつくると。

小田原:そういうことです。意志の弱い人ほど、この方法が効くと思います。
頭で思っているだけなら、人はいくらでも言い訳できる。
でも口に出してしまえば、自分との約束になる。難しいことは何もいりません。
ただ、信頼できる人の前で言うだけ。それだけで、変わらないはずの自分が動き出すんです。
森武司さんの『スタートアップ芸人』にも、夢をまわりに語ることで仲間が集まり、道が拓けていく場面が出てきます。意志の弱さに悩んでいる方には、参考になるかもしれません。