ベストセラー著者の木下勝寿氏が「マーカー引きまくり! 絶対読むべき一冊」と絶賛する本とは?
その本の著者・森武司氏は、創業以来18年連続増収増益・年商146億円を「仲間力」一本で実現した。
今回は本書に共感した社長の話。仙台を拠点に美容・コンサル等をしている小田原宗弘社長も以前は部下や子どもを怒鳴りつけていた。だが今は劇変。自分をどう変えたのか、話を聞いた。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
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怒鳴っていたカッコ悪い自分
――部下につい感情的になってしまう、と悩むリーダーは多いと思います。小田原さんにも、そういう時期はあったんですか?
小田原宗弘(以下、小田原):ありますよ。相手が部下でも子どもでも、根っこは同じだと思うんですが……。昔、小学生のサッカーコーチをやっていたとき、言うことを聞かない子たちを怒鳴りつけていました。今考えると、すごくカッコ悪いなと思うんですけど(笑)。
――その頃は、怒鳴ることをどう感じていたんですか?
小田原:当時から、そういう自分は嫌いだったんです。大人じゃないな、と自分でもわかっていた。でも、どうすればいいのかがわからない。感情が先に出てしまって、止められないんですよ。
「相手のせい」ではなく「自分がまいた種」
――そこから、どうやって変わっていったんですか?
小田原:とにかく勉強しまくりました。セミナーや研修をいろいろ受けていくうちに、だんだん見えてきたことがあって。それは、目の前で起きていることは「自分がまいた種なんだ」ということでした。
――「自分がまいた種」というのは?
小田原:怒鳴りたくなる状況も、元をたどれば自分の関わり方がつくっているんですよ。
子どもが言うことを聞かないのも、こちらの伝え方や日頃の関係に原因がある。それを「あいつらが悪い」で片付けているうちは、ずっと同じことが起きる。自分が変わらないと、何も変わらないんだと気づいたんです。
――その気づきが、感情のコントロールにつながったと。
小田原:そうです。感情をコントロールできないと、人の上に立つ立場は務まらないんだと思いました。怒りをぶつけて一番壊れるのは、相手との関係ですから。
怒りが湧いた瞬間、どうする?
――いま、部下に対して感情が動いたとき、具体的にはどうしているんですか?
小田原:まず、すぐに自分を客観視するようにしています。「あ、自分はいま腹が立っているな。社員がやらないことに頭にきているな」と、怒っている自分をもう一人の自分が見る感じですね。そしてその後に自分の本音を探ります。
「本当は社員に自分の弱い姿を見せたくないんだな」とか。
――怒っている最中に、自分を見るんですか。
小田原:そうです。そのうえで、「でも、それは社員とは関係ない。自分で処理しなきゃいけない話だ」と考える。
怒りという感情は湧いてきますが、それを社員にぶつけるかどうかは別の話なんです。
「このまま怒りをぶつけることもできるけど、ちょっと待って、違うんじゃないか」と、いったん立ち止まる。この一瞬を持てるかどうかで、人間関係は大きく変わると思っています。
自分の本音がわかると、なぜ怒りが湧いたのか本当の原因が見える。
そうすると、相手に怒りをぶつける道理がなくなるんです。
ただ、否定的な感情に支配されているときに自分を見るのは、正直とても難しい。だから、常に自分の感情と本音を見ていく習慣が必要になります。
弱さを見せられる人のほうが、うまくいく
――感情を抑え込んでいる、という感覚とは違うんですか?
小田原:抑え込むのとは違いますね。むしろ逆で、自分の弱さを正直に見せるようにしています。
部下に対しても、「いま自分はこういうことでイライラしてしまった。これは自分が未熟だからで、ごめんね」と、そのまま言うんです。
そのまま言うのはかなりハードルが高くて言えない時も当然ありますが、効果はかなりあります。
――社長が自分の未熟さを認めて部下に謝るのは、勇気がいりそうです。
小田原:そう思われるかもしれません。
でも、自分の弱みを見せるというか、本当に感じていることを正直に言うほうが、結局はうまくいくんですよ。怒りをぶつけたことをなかったことにするより、「あれは自分が未熟だった」と正直に話したほうが、相手も心を開いてくれる。
――感情のコントロールは、リーダーにとってどんな意味を持つと思いますか?
小田原:人の上に立つと、つい「相手をどう変えるか」を考えがちなんです。
でも本当に向き合うべきなのは、自分の感情のほうなんですよ。
自分が落ち着いていれば、部下の話もちゃんと聞ける。
森武司さんの『スタートアップ芸人』にも、リーダー自身が変わることで仲間との関係が変わっていく話が描かれています。
部下との関わりに悩んでいる方には、参考になる部分があるかもしれません。










