「努力できる子」と聞くと、生まれつき忍耐強い子や、何事にも意欲的な子を思い浮かべる人は少なくない。しかし、子どもが努力する力は、生まれ持った性格だけで決まるものではない。日々の親の関わり方によって、「困難に立ち向かえる子」と「すぐにあきらめてしまう子」は少しずつ分かれていく。では、その違いはどこにあるのだろうか。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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難しい問題に対応することで伸びる力
「自分で頑張ろうと思える子って、助けを求められる子なんです。」
30年間小学校の先生をしている知人から、こんな話を聞いた。
算数の授業で、少し難しい問題が出された。
教室を見渡すと、子どもたちの反応は大きく三つに分かれたという。
すぐに解き始める子。
「わからない」とあきらめてしまう子。
そして、何度か考えたあと、「先生、ここがわかりません」と質問に来る子だ。
先生によると、その後ぐんぐん伸びていくのは、質問をする子どもたちだという。
最初からできるわけではない。
でも、自分で考え、行き詰まったら助けを求め、もう一度挑戦する。
その繰り返しが、「努力する力」を育てていくのだ。
一方で、親が失敗しないように先回りしすぎると、この経験を積む機会が少なくなる。
「わからない」と感じる前に親が教える。困る前に親が解決する。失敗する前に親が手を出す。
すると子どもは、「困ったらどう乗り越えるか」を学ぶ前に、大人が答えを用意してくれることに慣れてしまう。
人を頼れるようになろう
大人になってからも「努力する力」は必要不可欠だ。
なぜなら、大人になると答えのない問題に何度も向き合うことになるからである。
そんなとき、本当に必要なのは、自分なりに考えたうえで、「教えてください」「助けてください」と周りを頼り、その後、もう一度挑戦する力である。
小学校入学前後に身につけておきたい、93のおやくそくを収録した『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「こまっていることをそうだんしてみよう」という項目がある。
『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用拡大画像表示
①こまっていることを そうだんしてみよう。
②じぶんで かいけつできることと できないことに わけよう。
③じぶんで かいけつできることは ほうほうを かんがえよう。
④ひとりで かいけつするのが むずかしければ おうちの ひとに はなしてみよう。
(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)
努力できる子は、最初から何でもできる子ではないことが多い。。
わからないことがあっても、自分で考え、それでも難しければ「助けてください」と相談し、もう一度挑戦できる子である。
親が目指すべきなのは、子どもを失敗させないことではない。
失敗しても、周囲に助けを求めながら前に進める力を育てることだ。
その経験の積み重ねこそが、大人になっても挑戦し続けられる「努力する力」につながっていくのである。








