小学校から企業研修、さらには少年院まで、さまざまな現場で教えてきた小説家が教える、世界一やさしい「言語化」にまつわる授業。
本記事では、子どもも読めて、大人に刺さる『小学生でもできる言語化』をもとに、「人前で話すときに気をつけること」について解説する。(構成/ダイヤモンド社・秋岡敬子)

「賢い人」が「人前で話す」ときに絶対すること・ベスト1Photo: Adobe Stock

「感想」を言葉にできますか?

 あなたは、感想や自分の考えを、人に伝えるのが得意だろうか?

 つい話しすぎてしまったり、「自分でも何が言いたいのかわからない」と感じることもあるかもしれない。

ホラー好きの先輩との話

 この前、ホラー好きの先輩と話が盛り上がった拍子に、こう言われた。

「この本、めちゃくちゃ面白かった! 好きだと思うから、読んでみて」

 先輩が熱く語るので、興味を惹かれ、本を読むことにした。

 だが、拍子抜けした。

 たしかに、その小説は面白かった。

 でも、それは「怪異」系ではなく、「人怖」系のホラー小説だったのだ。

 怪異系のホラー好きと人怖系のホラー好きは、似て非なる存在だ(と思っている)。

 後から聞くと、先輩が言いたかった「怖い」は、「びっくりする怖さ」ではなく、「人間の心理が怖い」という意味だった。

 同じ「怖い」という言葉でも、人によってイメージはまったく違う。

 では、人前で話すとき、一体何に気をつけるべきなのだろうか。

「人前で話す」ときにすべきこと

『小学生でもできる言語化』の中には、こんなページがある。

言語化したときに、つい説明不足になったりするタイプです。(中略)たとえば、本当は友達に「このマンガ、怖くておもしろいよ」と伝えるべきところを「このマンガ、おもしろいよ」とだけ伝えて、後から友達に「私、怖いの苦手なんだけど! 先に言ってよ!」と言われたりすることがよくあるような方が、このタイプです。(中略)たとえるなら、言葉のブロックでお城をつくっても、いつも屋根や窓などのブロックが足りていない未完成の状態になっていたり(説明が足りない状態)、必要のないブロックをつけすぎている状態になっていたり(説明が多すぎる状態)といった感じです。

――『小学生でもできる言語化』より

 つまり、伝わらない原因とは、相手にとって「必要な前提」や「情報」が抜けているせいだ。

 言語化力が高い人ほど、自分基準で言葉を選ばない。

 人前で話すときに重要なのは、なにも「たくさん話すこと」ではないのだ。

 重要なのは、「相手に伝わるために」必要な言葉をきちんと補うこと。

 だからこそ、伝わる人の話は難しくないのに、聞き手に誤解されることもない。

(本記事は、田丸雅智著『小学生でもできる言語化』をもとに作成しました。)