ILLUSTRATION: ALEX NABAUM FOR WSJ
株式市場が何とかしてくれる。
退職後の生活に備えて貯蓄している何百万人もの人々の信条は、そういうものらしい。今年何度か調整局面を迎えながらも株価が過去最高値近辺にある今、あなたも同じように感じているかもしれない。
だが、そう思うべきではない。市場は常に何とかしてくれるわけではない。持続可能な老後資金を賄うためには、自分自身で何とかしなければならない。
このテーマに関するアドバイスのほとんどは的外れだと、エドワード・マクウォーリー氏とウィリアム・バーンスタイン氏は言う。2人は来年3月に出版予定の「Retirement: How to Save Enough, Invest It Well, and Make Your Money Last.(仮訳:退職後の生活 十分な貯蓄、賢い投資、そして資金を長持ちさせる方法)」の著者だ。
貯蓄率や支出の基準のことはひとまず忘れよう。目標を達成するには、自分がどんな人物であり、どこに行き着きたいのかを知らなければならない。お金を使うことが嫌いか。無一文で死ぬことを恐れているか。墓場で一番の金持ちになるという考えに抵抗はないか。そうであれば、恥じることなく支出を抑えるべきだ。
一方で、あすのための貯蓄がきょうの生活を犠牲にしているように感じるだろうか。人生の終わりに資産が残っていたら、人生を目いっぱい楽しめなかったと感じるだろうか。そうであれば、全てが思い通りに進む必要があると、マクウォーリー氏とバーンスタイン氏は言う。
マクウォーリー氏はサンタクララ大学の経営学名誉教授で、18世紀までさかのぼって株式と債券のリターンを研究してきた。一方バーンスタイン氏は神経科医、投資アドバイザー、金融史家だ。2人とも引退しているが、彼らのメッセージは若い投資家から退職前の人、そしてすでに退職した人に至るまで、幅広く役立つものだ。
まず、将来の投資パフォーマンスが 過去の推移から想定されるもの と一致するとは限らない。1793年初頭以降の米国株の30年間の平均リターンは約6.2%だ。これはインフレを差し引いた実質リターンである。
これは平均であり、保証ではない。1995年初めまでの30年間においては、株式の年率実質リターンはわずか4.3%だった。マクウォーリー氏によると、あらゆる30年間の投資期間のうち、株式の実質リターンが年率4%を下回ったのは全体の約8分の1に上る。








