「考えすぎが消えた」「悩まない人に変わる画期的メソッドだ」と話題の一冊がある。
STOP OVERTHINKING ―― 思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣』だ。全世界150万部突破・39か国刊行・Amazonレビュー1万5000超のベストセラーによると、日本人が考えている以上に「考えすぎ」が恐ろしい事態を招くらしい。本書をもとに、頭のいい人が「お盆休み前」にする“勇気ある決断”について、ライターの柴田賢三氏がレポートする。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)

頭のいい人が「お盆休み前」にする“勇気ある決断”とは?Photo: Adobe Stock

ストレス解消のために無理をする恒例行事

 私は地方出身者なので、盆と正月の帰省は「恒例行事」だ。

 妻とは同じ土地の生まれなので帰省先で揉めることはないが、経済的な理由で毎回、車で半日はかかる故郷まで交代で運転して帰っている。

 高速代が安くなることと渋滞を避けるため、深夜に走り続け、到着しても初日はグッタリ。同じパターンで関東に戻るため、Uターンしても1日は休養日が必要で、実家でゆっくりできるのは4~5日しかない。

 それでも、年に2回しか会えない親や親戚、友人たちと過ごす時間はストレス解消にもなるから、無理をしてでも帰省していた。

体調を崩して長期休暇を無駄にすることも

 しかし、そのために直前まで仕事を詰め込み、移動の疲労もあって実家で体調を崩し、発熱したりダラダラと寝て過ごしたことも少なくない。

 結局、仕事が終わらず、ほとんどの時間を実家のリビングでパソコンと向き合っていることも、ほぼ毎回の「恒例行事」になっている。

 全世界150万部突破のベストセラー『STOP OVERTHINKING』の著者ニック・トレントンは、私のようなタイプの人間がまわりから「休みを取れば?」とアドバイスされたときの行動と心境を例に挙げている。

アンジーはみんなの言葉に従い休暇旅行を計画したが、それが逆にストレスになってしまう。自分を「甘やかす」という名目でスパリゾートを楽しんでいるふりをするが、重苦しい気分は消えてくれない。
マッサージを受けていても、頭に浮かんでくるのは後に待っている山のような「やるべき仕事」だ。
それがストレス源になってしまう。

――『STOP OVERTHINKING』より

「恒例行事」を見直す勇気も必要

 私も、アンジーとまったく同じ状況だったが、ある年の盆休みに「帰省しない」選択をした。
 すると、Wi-Fiのない実家でスマホの通信容量を気にしながら仕事をするより自宅のほうが圧倒的に効率がよく、車の運転でヘトヘトになることもなく、慣れた自分のベッドで眠るほうがたまった半年分の疲れもとれた。

 当たり前のことだが、帰省するよりリフレッシュできたのである。
 最初は地元に帰りたがって難色を示していた妻も、「これはこれでアリだね」と機嫌を直し、二人で家中を大掃除して、いつもより気分よく休み明けを迎えることができた。

 本書の著者ニック・トレントンは、ストレスを感じたら「いつもの行動を見直す」ことをオススメしている。
 自分の中で勝手に「恒例行事」と思い込んでいた帰省も、忙しすぎるときはパスしていい。

 ただ、私たち夫婦の場合、帰省をパスできたのは娘が生まれるまで。今は、「孫の顔が見たい」という親のために、年に2回は老体に鞭打って片道800キロほどの道のりを運転し続けている。