小学校から企業研修、さらには少年院まで、さまざまな現場で教えてきた小説家が教える、世界一やさしい「言語化」にまつわる授業。本記事では、子どもも読めて、大人に刺さる『小学生でもできる言語化』から、著者の田丸雅智氏にヒントをうかがった。(構成/ダイヤモンド社・秋岡敬子)
Photo: Adobe Stock
Q.「この人、考えが浅いな」と思う人の特徴はありますか?
――田丸さんは、小学校から少年院、企業研修まで幅広い年代を対象に書き方講座をされていますよね。さまざまな人と接する中で、「この人は考えが浅いな」と感じる人には、何か共通点はありますか?
「考えが浅い人」に共通する特徴
田丸雅智氏:いやあ、どうでしょうねぇ……(苦笑)。
強いて言うなら、自分でちょっと考えたり相手のことをちょっと想像したりしてみる前に、脊髄反射のような感じで穴を突こうとしたり、反論したりするような方でしょうか。何ならちょっと攻撃的に。
逆に言えば、たとえば、
「ここについてはAやBやCなどが考えられる中で、あなたはあえてAを選んでいるのだと思うのだけど、その理由を教えてほしい」
「あなたがこれを選んだのが腑に落ちていないのだけど、何かこちらが想像できていない事情がある?」
みたいな方は、個人的には好きですね。
こう言ってほしいというわけではなくて、スタンスの話です。
結局は、ほんのちょっとの考える力・想像力だと思うんです。
「こういう可能性もあるよね」「何か背景があるかもね」というのを、ちゃんと自分の中で考えられているか。
言い換えると、自分の中に“自分で考える仕組み”“自問自答するシステム”をもっているかどうか。
それがないように見えると、浅く見えるのかもしれないな、と思います。
SNSの「クソリプ」で見られる現象
田丸:あとは、リスペクトもですね。
同じ命として、根本でリスペクトしているかどうかも大切になってくるのかなとは思っています。
――つまり、「相手には事情や背景があるかもしれない」という想像をせず、目の前の言葉だけで決めつけてしまう人、ということですね。よく「クソリプ」がSNS上で話題になるのも、似ているかもしれませんね。
田丸:そうです。おっしゃる通りです。
もちろん、そういった反応が真実を突いている可能性は常にあります。
その上で、「可能性」を一択にしてしまってる怖さがありますね。背景も含めて。
相手が言っていないだけで、実は事情があるかもしれない。
自分が知らないだけで、相手にはいろんな背景がある。
なのに、その可能性を少しも想像せずに決めつける・押しつける感じがあると、浅く見えるのかなと思います。というより、純粋に怖いです……。
「考えが浅い人」と「深い人」の分かれ道
田丸:とはいえ、反射的に反応しちゃうことって誰にでもあるじゃないですか。僕にもあります。
でも大事なのは“その次”で、
「あ、自分が浅かったな」
「自分が分かってなかっただけだった」
「想像が及んでなかった。ごめん」
って、ちゃんと認めて謝れる人かどうか。
最初のリアクションが一見浅く見えても、その後に対話ができるなら全然いいと思うんです。
――なるほど……。最初の反応よりも、「一度立ち止まって相手の背景を想像できるか」が大切なんですね。
(本記事は、田丸雅智著『小学生でもできる言語化』の著者インタビューです。)








