米国とイランが中東全域で新たな軍事攻撃の応酬を開始したことを受け、ソシエテ・ジェネラルのアナリストは8日のウォール街の雰囲気を「またか」と表現した。停戦合意の劇的な崩壊は、原油市場に再び動揺を走らせ、株式相場に打撃を与え、米連邦準備制度理事会(FRB)のインフレとの戦いを複雑化させかねない。投資家らは数週間にわたり、エネルギー価格の下落が下半期の経済に追い風をもたらし、米国民のコスト負担を軽減し、多額の債務に依存して加速する人工知能(AI)設備投資へのコスト圧力を和らげることを期待していた。史上最悪の原油供給混乱への懸念は、一転して供給過剰の予測に取って代わられていた。だが、ここ数日で米国とイランが再開した新たな軍事衝突が、その見通しを揺るがしている。ドナルド・トランプ大統領がイランとの停戦は終わったと発言したことを受け、8日の世界原油価格は急伸し、1日当たりの上昇幅は5月以来最大を記録した。最近はホルムズ海峡を通過するタンカーの往来が回復しつつあったものの、再び航行が滞りかねないとの見方も出ている。市場では株式と債券が売られ、ダウ工業株30種平均が577ドル近く急落して取引を終えた。