フジテレビHPの公式サイトのスクリーンショット佐藤二朗さん(左)と橋本愛さん(右) フジテレビHPの公式サイトのスクリーンショット

佐藤二朗さんと橋本愛さんのドラマ共演を巡る「楽屋トラブル」が、泥沼の様相を呈しています。佐藤さんが「爆弾ハラスメント」と報じられ批判を浴びる一方、被害者とされる橋本さんもネット上で誹謗中傷の標的に。まさに「文春以外、全員が不幸」となる最悪の展開ですが、なぜこれほど事態はこじれてしまったのでしょうか? 実はその裏に、フジテレビが胸を張る「ハラスメント認定」という〈最悪の危機管理〉が潜んでいました。(ノンフィクションライター 窪田順生

火に油を注いだフジテレビ
全員不幸の「最悪な危機管理」

 フジテレビがまたまたやらかしてしまった。

 ドラマ「夫婦別姓刑事」でW主演を務めた俳優、佐藤二朗さんと橋本愛さんが「身体接触」をめぐる見解の違いからトラブルとなった。本来それを和解、収束させなくてはいけなかったはずのフジが火に油を注ぐような対応ミスをして、関係者がすべて不幸のどん底に突き落とされる展開になっている。

フジテレビHPの公式サイトのスクリーンショットフジテレビHPの公式サイトのスクリーンショット

 佐藤さんは、橋本さんの楽屋を訪れて持論を述べたことが「爆弾ハラスメント」として文春砲に被弾。所属事務所「フロムファーストプロダクション」は「専門家からも佐藤の言動がハラスメントにあたるものでないと、確認を得ています」と反論、記事には事実ではないことが多くあると否定している。

 しかし、SNSでは「昭和のパワハラオヤジ」として叩かれ、最新の文春でも「爆弾ハラスメント第二弾」という続報が打たれている。佐藤さん自身は報道もさることながら、フジ側の対応にはかなり不満のようで、「二度と関わりたくない」と決別宣言までしている。

 一方、「被害者」とされる橋本愛さんもSNSで誹謗中傷に晒されている。文春が「過去の共演者からのハラスメントで心に深い傷を負っている」と報道したことを受けて、橋本さんが過去にドラマで共演した他の俳優やハリウッドスターと「身体接触」している動画が拡散。不特定多数から心ない言葉をかけられている。

 無論、フジテレビもボロカスに叩かれている。「身体接触についてちゃんと佐藤二朗側に伝えていないフジが悪い」などの声も多く、2025年の「中居正広問題」を蒸し返され「まったく教訓になっていない」「やはりフジは解体させるべき」という厳しい声も上がっている。

 そんな「文春以外、全員不幸」という今回の騒動だが、なぜこんな救いのない展開になってしまったのかというと、フジテレビの近年まれに見るほど酷い、「最悪の危機管理」によるところが大きい。