ドラマ『夫婦別姓刑事』の公式ホームページのスクリーンショットフジテレビHPの公式サイトのスクリーンショット

文春砲による炎上で大論争を巻き起こした、橋本愛と佐藤二朗のW主演ドラマ『夫婦別姓刑事』。SNSでバッシングが飛び交う中、実は多くの人がこの作品の「本当の姿」を誤解しています。「選択的夫婦別姓」を扱う社会派ドラマ…と思いきや、本作が本来持っていた魅力は全く別のところにありました。さらに、物語の中盤から突如として画面に滲み出し始めた、不自然すぎる〈違和感〉。騒動の裏でドラマに一体何が起きていたのか?(フリーライター 鎌田和歌)

文春砲で炎上したドラマ
騒動に埋もれた「真価」

 文春報道をきっかけに、ドラマ『夫婦別姓刑事』は放送終了後に思わぬ形で大きな注目を集めてしまった。

SNSでは当事者への賛否だけではなくバッシングまでも飛び交い、その様を見ると、ハラスメントというセンシティブな内容をどう報道するのかについて、考える時期が来ているようにも感じる。

 今回の記事では文春砲の内容を取り上げるのではなく、騒動によって埋もれてしまったドラマそのものに目を向けたい。

 一部ではドラマの内容を曲解してあげつらうような投稿も見られるためでもあるが、作品そのものが語られないまま終わってしまうのでは俳優やスタッフが気の毒だと思うからだ。

※以下、多少のネタバレがあります。

『夫婦別姓刑事』の舞台は、東京・中野区の沼袋警察署の刑事課だ。四方田誠(佐藤二郎)と鈴木明日香(橋本愛)は夫婦でどちらも刑事だが、「警察では同じ部署に夫婦を配属させることができない」という暗黙のルールがあるため、同僚たちに結婚を告げていない。

 四方田の前妻・皐月(清水美砂)は5年前に何者かに殺され、事件は未解決となっている。物語の主軸は、「誠と明日香のバレてはいけない関係」と「未解決事件の犯人は誰なのか」である。