アンソロピックはアモデイCEOの下、国防総省を提訴したアンソロピックはアモデイCEOの下、国防総省を提訴した Photo: Maurizio Martorana For WSJ

 人工知能(AI)開発を手掛ける米アンソロピックは、このところ政治的な圧力に直面している。それでも、それがビジネスに与える影響はみかけほど深刻ではない。AI分野では、ライバル各社も多くの政治的リスクにさらされている。

 アンソロピックはトランプ政権との法廷闘争に巻き込まれている。トランプ政権は今年、アンソロピックが国防総省にAIツールへのアクセスを無制限に認めることを拒否したことを受け、同社にはセキュリティー上のリスクがあると指摘した。さらに、先月には米政府がアンソロピックに最先端モデルへのアクセスを遮断させる措置を取ったことで、両者の対立が激化した。

 これは重大なことに見えるかもしれないが、こうした政治的対立が長続きする可能性は低い。ライバルのオープンAIが抱える問題に比べれば、長期的にははるかに小さな問題に過ぎないことがはっきりするかもしれない。アンソロピックとオープンAIはともに新規株式公開(IPO)を目指している。

 アンソロピックを規制する動きにつながった懸念の多くは、政治の世界がAIの急速な進歩に迅速に適応できずにいることを反映している。AIを規制する法律は十分に整備されておらず、政府は脅威に見えるものが現れるたびにその場しのぎの対応に追われている。