コクヨ社員で一級建築士でもある著者のもとには、仕事場の環境づくりについて、さまざまな相談が寄せられる。ある著名な経営者からの依頼は、デスクの下に「あるもの」を組み込みたいということだった。「体」「時間」「環境」「思考」「心」「人間関係」をととのえるための具体的な習慣術を書いた『ととのえる。―超忙しくてもいつもご機嫌な人の習慣術―』(ダイヤモンド社刊)から、抜粋・編集して、紹介します

デキる著名経営者がたどり着いた、仕事の生産性を上げる究極のデスク環境とは?Photo: Adobe Stock

仕事の生産性は「物理的な姿勢」に大きく左右される

 午後になると、なんだか頭がボーッとして画面をただ眺めるだけになってしまう……。

 そんな経験はありませんか?

 仕事の生産性を語る上で、意外と軽視されがちなのが「物理的な姿勢」です。
 多くの人は、一度椅子に座るとそのまま数時間、同じ姿勢で画面に向かい続けます。しかし、同じ姿勢を続けていると、体は固まり、血流は滞り、次第に思考のスピードも落ちていってしまいます。これでは、本来のパフォーマンスを発揮できているとはいえません。

 コクヨの社員として、また一人のビジネスパーソンとして僕が徹底しているのは、自分の思考を止めず、一分一秒の時間価値を高めるための環境投資です。

 その中核を担うのが、電動式の「昇降デスク」です。

 僕は在宅ワークをするとき、常に姿勢を変えています

 じっくり深く潜って思考したいときは座り、アイデアを外に広げたい「発散モード」のときや、オンラインミーティングでエネルギッシュに話したいときは立ち上がる。あるいはセミナー視聴のような単調な時間のときは、昇降デスクの高さを上げ、画面に映らないところで、こっそりスクワットやストレッチをすることもあります(笑)。

「ただ聞いているだけ」の時間さえも、体への刺激と代謝アップの時間に変え、一分一秒も無駄にしない。この「物理的な刺激」こそが、脳を常にアクティブな状態に保ち、思考を停滞させないための戦略なのです。

著名経営者が「歩きながらミーティング」をしたがる理由

 以前、ある著名な経営者から「昇降デスクの下にウォーキングマシンを組み込みたい」という相談を受けたことがあります。一見、突飛なアイデアですが、一分一秒の重みが違うリーダーにとって、これは非常に合理的な選択かもしれません。

 というのは、一日中リモートワークをしていると、体は動かしていないのに、脳だけが汗をかいている脳疲労の状態に陥るからです。このアンバランスな状態は、自律神経を乱し、寝つきを悪くさせ、翌日のパフォーマンスを下げることにつながります。

 一方、歩きながら仕事をすれば、脳を動かし続けながら、同時に代謝を上げ、体をととのえることが可能です。多忙を極めるリーダーたちにとって、デスクワークと運動を分断せず「ながら」で統合することは、時間価値を最大化する必然の結論なのです。

 僕自身も、昇降デスクで立ちながら足首を回したり、軽くストレッチをしたりして、「リラックスと集中の同居」を意識しています。体がスッキリすれば、脳みそも確実にスッキリします。

※本記事は、川田直樹著『ととのえる。―超忙しくてもいつもご機嫌な人の習慣術―』(ダイヤモンド社刊)から、抜粋・編集したものです。