米大手銀は、AI融資への需要などから恩恵を受けたPHOTO: TIMOTHY MULCARE FOR WSJ
活発な新規株式公開(IPO)や取引フロアをにぎわせ続けた相場の変動を追い風に、ウォール街は活況を呈しており、米銀大手の大幅な増益につながっている。
4-6月期決算では、JPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカ(BofA)、シティグループ、ウェルズ・ファーゴの利益は合計で490億ドル(約7兆9500億円)を超え、前年同期比39%増となり、アナリスト予想を上回った。合計の収入も20%超増加した。
リテール事業全般でも業績は堅調で、米経済が家計の底堅さと経営陣の楽観的な姿勢から引き続き恩恵を受けていることが明らかになった。
「これ以上ないほど良い状況に近づいている」とJPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は述べた。「ただ、それがいつまで続くかは分からない」
各行はスペースXによる歴史的なIPOの恩恵を大きく受けた。今後もオープンAIなど他の大型上場案件が控えている。スペースXのIPOで主幹事を務めたゴールドマンは、株式引受手数料が前年同期の2倍以上に急増し、10億ドル近くに達した。
ムーディーズ・レーティングスによると、スペースXの案件を除いても、米国のIPO調達額は2025年第2四半期から2倍超に拡大した。
今年上半期の業界全体のM&A(合併・買収)件数は、米国で72%増、世界全体で45%増となり、いずれも1995年までさかのぼるディールロジックのデータで過去最高を記録した。
それでもダイモン氏は、インフレと巨額の財政赤字について「地殻プレートのように表面下で動いている」リスクだと指摘した。また銀行幹部らは、イランとの戦争を背景に企業の経営トップらが依然として慎重姿勢を崩していないと述べた。
「次に何が起きるかは予測できず、それが市場の見方やIPOなどに影響を及ぼす可能性がある」と、BofAのブライアン・モイニハンCEOは語った。







