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せっせと時間をかけて資料を作り込む。そんな部下に「努力していて素晴らしい」と感心している上司は少なくない。しかし、その評価は適切なのだろうか? ビジネスパーソン17万人を分析してわかった「本当に評価されている人たち」の意外な特徴を明かそう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
注意した方がいい「若手の行動」
指示された仕事を何日もかけて抱え込む若手社員がいる。
「時間をかけて、丁寧に仕上げてくれた」
「仕事に対する責任感がある」
こうした「主体性」や「完璧主義」を責任感や有能さの証拠として高く評価し、褒め称えたくなる上司は多い。
だが、こういった働き方は早々に注意し、あらためさせた方がいい。
上司に相談することなく、自分の頭の中だけで「完璧」を目指して作業を進めている若手ほど、ズレた方向性のまま時間を浪費し、最終段階で致命的なミスマッチを引き起こしてしまっていることが多い。
「手がかからない」からと、そのやり方を放置していると、締め切り間際に「求めていたものと全く違う」という大惨事を引き起こしかねない。
結果として「チームやプロジェクト全体のスケジュールが崩壊する」という最悪の事態を招きかねないのである。
では、「評価されている若手」はどうしている?
実際、仕事を抱え込む人は、組織で評価されていない。
それが、ビジネスパーソン17万人を分析した結果でもある。
一方で、多くの組織で評価されているのは、極めて早い段階で上司や周囲に資料を共有している人たちだった。
会社から期待されている人たちの33%が、提案書の初期バージョンを社内クラウドにアップしていることがわかりました。「まず方向性だけ見てください」と言って、進捗20%程度の段階で上司や顧客に見せているのです。
一般社員で実践している人は5%未満でしたから、ここにも有意な差が見て取れます。
――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』(越川慎司 著)より
結果的に、「差し戻し」も激減する
「粗すぎる段階で資料を出されたら、上司としてチェックの手間が増えて迷惑だ」
そう思うだろうか。
ところが検証データを見ると、早い段階で周囲のアイデアや軌道修正を取り入れた方が、結果として「差し戻し」になる確率が減ることが実証されている。
この習慣を2万3,000人で実践したところ、差し戻し(作り直しを指示)される確率が74%減ることが判明しました。
とくに、20代が実践すると差し戻しが89%減るということもわかりました。
資料の早期共有をおこなうことで、フィードバックを得られる確率が62%上がるというデータも得られました。
――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』(越川慎司 著)より
一人で仕事を抱え、完成するまで自分の殻に閉じこもり、他者の意見を取り入れようとしない。
そんな「抱え込んで自滅する完璧主義」の若手は、手遅れになる前に早めに注意をしてあげた方が、本人のためだろう。
「意見を集める道具」として未完成の段階から開示し、周囲の知恵を巻き込んで、仕事の質を高める。
それこそが、周囲から評価され、将来に期待をかけられる人の姿なのである。
(本稿は、越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』の一部を引用したオリジナル記事です)
株式会社クロスリバー 代表取締役社長
日系通信会社や外資ベンチャーなどを経て2005年にマイクロソフト米国本社へ入社。その後、日本マイクロソフトの役員としてExcelやPowerPointなどの事業責任者を務める。2017年には週休3日・複業を実践する会社、株式会社クロスリバーを設立し、800社以上の働き方改革を支援。年300回以上提供する企業向けオンライン講座の受講者満足度は平均96%、行動に移す受講者は95%以上。著書は『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)や、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など33冊、累計130万部。NHK、TBS、テレビ東京、PIVOT、NewsPicksやReHacQなどメディア出演多数。








