うつむくビジネスマン写真はイメージです Photo:PIXTA

あなたの職場の室温は何℃だろうか。かつて省エネの観点から夏のオフィスの冷房設定温度について議論になったが、推奨されたオフィスの28℃設定は、仕事の能率という観点では根拠がない。それどころか仕事の能率が落ちるという。それでは一体、何度がいいのだろうか。(ジャーナリスト 笹井恵里子)

仕事の能率が高く、光熱費も安い
ベストバランスの「室温」とは?

「オフィスの28℃設定は、“我慢の省エネです”」

 と、慶應義塾大学名誉教授の伊香賀俊治氏が断言する。

「職場では暑くもなく寒くもなく、快適に感じ、仕事の能率も上がる室温でなければなりません。我々の研究や海外での実験を通して、28℃では蒸し暑いため、快適性と仕事の能率ともに落ちることがわかっています」

 しかしエアコンの冷房温度を高く設定したほうが電気代(光熱費)の節約にはなる。

「もちろん、冷房の設定温度が高いほうが電力の消費量は少なく、電気代は安くなりますが、仕事の能率に悪影響があれば人件費の無駄ともいえるでしょう。そこで私たちは、光熱費と人件費のベストバランスを算出しました」

 一体、職場の冷房は何℃に設定するのがいいのだろうか。