中国・上海にあるアジア最大規模のApple直営店Photo:NurPhoto /gettyimages

 中国で物事が計画通りに進んでいると共産党でさえ主張できない場合、同国経済に何らかの異変が起きていることが分かる。今週発表された直近四半期の経済成長の統計がその証左で、詳細に見ると驚くほど悪い内容だ。

 中国国家統計局は15日、4-6月期の国内総生産(GDP)が物価変動の影響を除いた実質ベースで、前年同期比4.3%増加したと発表した。中国の経済統計は政治的な意図により数字が操作されやすいことで悪名高い。共産党が今年のGDP成長率目標を4.5~5%に設定したのは、ついこの3月のことで、しかもこれは1990年代以降で最も悲観的な水準だ。

 この目標が発表された際、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は論説欄で、それは現実的な政策目標というよりも、中国政府が達成したともっともらしく装えると考えた成長率の上限を示したものだと指摘した。4カ月後、共産党はその低い目標でさえ、世界に信じてもらうには無理があると認めることになった。

 一方で、同国の本当のGDP成長率がゼロかもしれないことや、同国経済が明白にリセッション(景気後退)に陥っていることを示す証拠は増えている。小売売上高は今回のデータ内で明るい材料となり、6月は前年同月比1%増となったが、直近数カ月で見ると、国内家計消費を表すこの数字は横ばいで推移している可能性がある。投資を表す数値は急減している。年初来の固定資産投資は前年同期比5.7%減、不動産投資は18%減となっている。

 状況証拠もリセッションを示唆している。大きなものは石油に関する統計だ。7月の原油輸入量は約10年ぶりの低水準に落ち込んだ。理論的には、これはホルムズ海峡での混乱が続く中での国内在庫の取り崩しによって説明できるかもしれないが、製油所の処理量も減っている。問題は、中国国内のエネルギー需要の急減であるように見える。