「この人、平凡だな…」と思われてしまう人の“休日の過ごし方”Photo: Adobe Stock

どこかで聞いたような発言や提案を繰り返し、「発想がありきたりだ」と評価されてしまう人がいる。一方で、思考を柔軟に広げ、誰にも真似できない発想を生み出す人もいる。その差はどこにあるのだろう。元マイクロソフト役員で、働き方分析の専門家・越川慎司氏によるビジネスパーソン17万人の分析結果から、その答えを教えよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

※本稿は、越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』の一部を再編集したものです。

「好きな動画ばかり見ている人」の末路

休日は、自分の好きな動画や登録しているチャンネルばかりを何時間も視聴して過ごす。

アルゴリズムがお勧めしてくれる「自分好みのコンテンツ」だけを消費し、居心地の良い情報空間の中で休日を終える。

そうして好きなものに囲まれてリフレッシュし、ストレスを発散しようとする人は多い。

だが、この休日の過ごし方こそが、ビジネスパーソンとしての価値を下げている。

自分好みの偏った情報やエンタメばかりに触れているため、仕事の場で出てくる企画や意見が、どこかで見たようなありきたりな内容になってしまうのだ。

その結果、「既視感にあふれていてつまらない」「発想が平凡だ」と評価されてしまう。

あえて「自分と関係のない体験」をしてみる

では、「その視点はなかった」「面白いアプローチだ」と周囲を唸らせ、画期的な提案を次々と形にする人は、休日をどう過ごしているのだろうか。

働き方改善の専門家・越川慎司氏が、ビジネスパーソン17万人の行動記録と評価データを分析したところ、ある共通点が見えてきた。

自分の専門分野に固執せず、あえて「自分と関係のない未知の体験」から斬新なアイデアの種を仕入れていたのだ。

期待されている人たちは、とくに専門外の体験から、同僚たちが考えつかないアイデアの種を仕入れています。
 

美術展、建築ツアー、オンラインの他業種セミナーなど、自分の専門分野から離れた領域に積極的に足を運んでいるのです。
 

実際に調査を進めると、期待されている人たちのなかで休日に美術館や異業種イベントに行く人の割合は、一般社員における割合の約1.4倍であることがわかりました。
(越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より)

さらには、そういった「異分野」での体験を、惜しみなく仕事の提案としてアウトプットしていた。

調査によると、期待されている人の67%が、休日の体験を活かした業務提案を年間3件以上提出していました。これは一般社員における比率の6倍以上です。
(越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より)

オンとオフをつなぐと、「ストレス」まで軽減される

さらに興味深い事実がある。

仕事とプライベートを完全に敵対させるのではなく、緩やかにつなげて楽しむ。

その姿勢は、脳のストレスすら劇的に軽減していたのだ。

調査によると、仕事とプライベートを調和させている人は、完全に切り離している人とくらべてストレス値が20%以上低いという結果が出ました。
(越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より)

自分の興味の中に閉じこもっていては、いつまで経っても面白い発想など生まれない。

自分の専門と関係のない場所へ足を踏み入れ、そこでの気づきや疑問を軽やかに自分の仕事や生活に還元する。

オンとオフを柔軟につなぎ、未知の体験を自分の「引き出し」に変えられる人こそが、ありきたりな発想から抜け出し、誰にも真似できない成果を生み出し続けるのである。

越川慎司(こしかわ・しんじ)
株式会社クロスリバー 代表取締役社長
日系通信会社や外資ベンチャーなどを経て2005年にマイクロソフト米国本社へ入社。その後、日本マイクロソフトの役員としてExcelやPowerPointなどの事業責任者を務める。2017年には週休3日・複業を実践する会社、株式会社クロスリバーを設立し、800社以上の働き方改革を支援。年300回以上提供する企業向けオンライン講座の受講者満足度は平均96%、行動に移す受講者は95%以上。著書は『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)や、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など33冊、累計130万部。NHK、TBS、テレビ東京、PIVOT、NewsPicksやReHacQなどメディア出演多数。