「昇進が早い人は、どんな休日を過ごしているのだろう?」
ビジネスパーソンが給料を上げる方法は2つしかない。転職するか、昇進するかだ。そしてほとんどの人は、仕方なく前者を選ぶ。昇進は自分の努力ではどうにもならないと思っているからだ。でも、昇進する人たちの行動に共通点があるとしたら?
9年間、総額1億円超をかけて815社17万人の行動と評価データを分析して書かれた『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』(越川慎司著、ダイヤモンド社)からヒントを紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・石井一穂)

給料が上がる「休日」の過ごし方。昇進が早い人は何をしているのか?Photo: Adobe Stock

「オンとオフ」を完全に分ける人は、評価が頭打ちになる

 休日は仕事のことを一切考えない。
 家でゴロゴロして、ただひたすらに体を休める。
 オンとオフをきっちり分けて、休日を過ごす人は多い。

 しかし、この生真面目な割り切りこそが、じつは仕事の引き出しを狭め、評価や昇進のチャンスを潰しているかもしれない。

 仕事とプライベートを完全に切り離してしまうと、休日がただの「現状維持のための回復期間」で終わってしまうからだ。

 同業者と同じような休日を過ごし、同じようなインプットしかできていない。

 それでは、同世代たちを圧倒し、役員や経営陣から「この人を上に引き上げたい」と思われるような、高い評価を勝ち取れるはずもない。

 ただ体を休めるだけで、実績も評価も現状維持のまま年齢を重ねていく。

 これこそが、真面目な人ほど陥る「給料が上がらない休日の過ごし方」だ。

給料が上がる人は、「休日の体験」を仕事に活かしている

 では、順調に昇進し、給料を上げ続けている優秀な人は休日に何をしているのだろうか。

『会社から期待されている人の習慣115』によると、815社17万人のビジネスパーソンの行動と人事評価データを分析した結果、意外な共通点がわかったという。

 同世代より昇進が早い「期待されている人たち」は、なにも休日まで仕事をしているわけではない。

 むしろその逆。
 あえて、自分の専門ではない知識や体験に触れるようにしていたのだ。

 期待されている人たちは、とくに専門外の体験から、同僚たちが考えつかないアイデアの種を仕入れています。
 美術展、建築ツアー、オンラインの他業種セミナーなど、自分の専門分野から離れた領域に積極的に足を運んでいるのです。
 実際に調査を進めると、期待されている人たちのなかで休日に美術館や異業種イベントに行く人の割合は、一般社員における割合の約1.4倍であることがわかりました。

――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より

 これは、ただの趣味としてではない。

 彼らはこういった休日のすべての体験を、ビジネスの提案へと結びつけている

 調査によると、期待されている人の67%が、休日の体験を活かした業務提案を年間3件以上提出していました。これは一般社員における比率の6倍以上です。
――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より

 関係がないように思える体験にこそ、学びがある。

 だから、「オンとオフ」を緩やかにつなげることで、周りの人とは違う発想ができる。

 あえて「自分の仕事とは無関係に思える体験」をしたうえで、ほんの少しだけ「これは自分のビジネスにどう活かせるか?」という視点を持っておく。

 これが、社内で評価され、順調に昇進し、「給料が上がる人」の休日の過ごし方なのだ。

(本稿は、書籍『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』の一部を引用したオリジナル記事です)

越川慎司(こしかわ・しんじ)
株式会社クロスリバー 代表取締役社長
日系通信会社や外資ベンチャーなどを経て2005年にマイクロソフト米国本社へ入社。その後、日本マイクロソフトの役員としてExcelやPowerPointなどの事業責任者を務める。2017年には週休3日・複業を実践する会社、株式会社クロスリバーを設立し、800社以上の働き方改革を支援。年300回以上提供する企業向けオンライン講座の受講者満足度は平均96%、行動に移す受講者は95%以上。著書は『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)や、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など33冊、累計130万部。NHK、TBS、テレビ東京、PIVOT、NewsPicksやReHacQなどメディア出演多数。