同年12月16日の衆院選で自民党が大勝し、第二次安倍内閣が発足すると、安倍首相は2014年7月1日、「集団的自衛権」の行使容認を重要な柱とする憲法解釈の変更を閣議決定しました。2015年5月14日には、安倍内閣は集団的自衛権の行使容認や、自衛隊の役割拡大(在外邦人の保護やアメリカ軍などの保護のための武器使用など)の法改正を含む「平和安全法制」関連の2法案を、閣議で決定しました。
同法案の審議は、まず衆議院で7月16日に可決され、9月19日には参議院でも可決・成立しました。そして2016年3月29日の施行により、戦後の歴代内閣が「憲法違反」と解釈してきた集団的自衛権の行使に、道が開かれることとなりました。
歴代政権が避けてきた
台湾への具体的な言及
ただし、集団的自衛権が発動される条件となる「存立危機事態」の内容については、安倍政権とその後継政権(菅、岸田、石破)は明言を避け、特に台湾という国際関係上きわめてデリケートな案件と結びつけることのないよう、配慮してきました。
日本政府は、1972年9月29日に調印した「日中共同声明」の中で、台湾を自国領土とする中国政府の立場を「十分理解し、尊重する」ことで合意していたからです。
そのため、高市首相が2025年11月7日に国会で行った「台湾有事発言」は、中国が武力で台湾統一の軍事行動(侵攻)を行った時、日本が集団的自衛権の名目で参戦あるいは軍事介入する意思を示したと中国側に理解され、内政干渉だという反発を招いたのに加えて、日本国内でも「従来の政府方針からの逸脱だ」との批判が湧き起こりました。
中国と軍事衝突すれば
日本経済は深刻な打撃を受ける
2026年1月29日に財務省が発表した、令和7年(2025年)分の貿易統計によれば、昨年1年間の日本から中国への輸出額は、18兆7780億5500万円で、これは日本の輸出額全体(110兆4447億7100万円)の17%に相当します。
中国から日本への、昨年1年間の輸入額は、26兆6952億400万円で、日本の輸入額全体(113兆932億4700万円)の約24%を占めています。貿易総額は45兆4732億5900万円で、中国は日本にとって最大の貿易相手国です。







