欧州の首脳はこぞって訪中し経済面の関係強化などに動いている(写真はG7を前にイタリアでメローニ首相と対談した高市首相) Photo:Simona Granati - Corbis/gettyimages
仏エビアンG7サミット開幕
変わる欧米諸国の対中姿勢
主要7カ国首脳会議(G7サミット)が、6月15日からフランス東部エビアンで始まった。
イラン戦争では、米国とイランの間で戦闘終結の合意覚書の署名が19日に行われる見通しが報じられているが、米国のイラン攻撃を機に一段と溝が深まる米国と欧州諸国の間で、ホルムズ海峡の開放・自由航行回復やウクライナ支援などで、どれだけ協調が図られるか、さらに対中国との関係や経済安全保障の在り方などが主要議題となる。
対中問題では、中国のレアアース(希土類)をはじめとする重要物資の確保や過剰な依存の回避などで、共同の文書が発表されることが有力視され、G7の中に中国の過剰供給が安価な製品輸出につながっている現状に強い問題意識があることは確かだ。
だが対中関係でこうした警戒心を抱きながらも、米国は先の米中首脳会談で貿易戦争の休戦を続けることを双方で確認し、少なくとも9月に予定される習近平国家主席の米国訪問までは米中関係は衝突することなく管理されていく見通しだ。
一方で仏や独、英国など欧州の首脳はこぞって訪中し経済面の関係強化などに動いている。
こうした変化の中で際立つのが、日中関係の冷え込みぶりだ。高市早苗首相の台湾有事「存立危機事態」発言以来、関係は悪化したままだ。中国は日本を「新型軍国主義」と強く非難し、習近平主席のロシアのプーチン大統領や金正恩・北朝鮮労働党総書記との会談でも、見え隠れしていたのは日本に対する厳しい姿勢だ。
高市政権の対中抑止力強化一辺倒の戦略は、日本の“孤立”を招き、国益を損なう大きなリスクがある。







