グーグル離れ、一部メディアが検討中ILLUSTRATION: ELENA SCOTTI/WSJ; ISTOCK

 オンライン上の有力な情報源の一つが、米 アルファベット 傘下の検索大手グーグルとの関係見直しを進めている。

 グーグルの幅広い検索結果を支えているオンライン掲示板レディットは、人工知能(AI)向け利用を目的としたグーグルによるコンテンツへのアクセスを遮断することについて検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

 AIによって 検索の仕方が変わり 、検索トラフィックが奪われ、パブリッシャー(オンラインメディア)の収益モデルが根底から覆されている。そんな中、グーグルに対して不満の声を上げるオンラインメディアが増えており、レディットもその動きに加わっている。特にグーグルがこの数カ月間でAI検索機能を拡張したこともあり、各社はグーグルがもはや安定したサイト訪問者をもたらす存在ではなくなったと主張している。USAトゥデー、ポリティコ、エコノミスト、ピープル・インク、ロイター通信はいずれも、グーグルとの協力をどのように進めるのか、そもそも協力を継続するのかどうかについて見直しを進めている。

 レディットは2024年、グーグルのAIモデルに学習させる材料を提供するために年6000万ドル(約98億円)の契約を結んだ。しかし前出の関係者によれば、検索に対するAIの回答によって外部サイトへのクリック数が減少していることから、レディット幹部はグーグルへのコンテンツ提供を継続することにどのようなメリットがあるのか見極めようとしているという。両社は、近く終了する契約の更新を巡り協議している。

「カテゴリーによっては、これはパブリッシャーの死活問題だ」と、メディアコンサルティング会社、DJBストラテジーズのデービッド・バトル最高経営責任者(CEO)は話す。「彼らはもっと思い切ったことを検討している」

 クラウドサービス会社クラウドフレアによると、ボットは今やトラフィック全体の半分以上を占める。AIモデルに学習させるためにパブリッシャーのコンテンツをスクレイピング(抽出)するボットもあれば、ユーザーの質問に素早く答えるのを助けたり、他社にコンテンツを売ったりするためにサイトをクロール(巡回)するボットもある。技術がより高度になるにつれ、 ボットを遮断する取り組み はいたちごっこのような状態になっている。