株で勝てる人は、チャートのどこを見て売買を判断しているのでしょうか。「ボリンジャーバンドは、ファンドマネジャー時代に最も信頼していたテクニカル指標だ」と話すのは、2000億円超を運用した元ファンドマネジャーで、楽天証券の窪田真之さん。この記事では、ボリンジャーバンドを活用したトレード手法を紹介します。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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ボリンジャーバンドで「買い時」を見極める
「できるだけ安いところで買いたい」。そう考えて、下落している株を買ったものの、その後も値下がりが止まらず、含み損が膨らんでしまった。そんな経験がある人もいるでしょう。
窪田さんは、トレードで勝つための鉄則は、相場のトレンドについていく「順張り」だと著書『株トレ』の中で強調しています。
相場のトレンドをつくるのは、売買代金の大きい機関投資家です。機関投資家は、売買代金が大きいため、数日、場合によっては数週間以上かけて買いや売りを続けます。
そのため、下落中の株を「そろそろ安値だろう」と買うのは危険です。
下落のトレンドに逆らうのではなく、買いの勢いが強まり、上昇トレンドが始まったことを確認してから買う。そのタイミングを見極めるのに役立つのが、ボリンジャーバンドです。
バンドの幅が狭い状態から、株価が上に飛び出したら「買い」
ボリンジャーバンドとは、移動平均線を中心に、株価の変動幅を表す線を上下に引いたテクニカル指標です。窪田さんは、売買のタイミングを判断するうえで、特に信頼している指標としてボリンジャーバンドを挙げています。
注目したいのは、バンドの幅が狭くなった後、株価が上のバンドを突き抜ける瞬間です。
バンドが狭くなった後、株価が上のバンドを突き抜けたところが「買いシグナル」
ボリンジャーバンドの幅は、株価の変動の大きさを表しています。バンドの幅が狭いときは値動きが小さく、相場がこう着している状態です。投資家の売買もそれほど活発ではなく、株価は上にも下にも大きく動いていません。
ところが、何らかの好材料が出ると、状況が一変します。投資家が一斉に買い始め、株価が急上昇すると、それまで狭かったバンドの幅が広がり、株価が上のバンドを突き抜けます。
これは、直近にはなかった大きな値動きが起こり、株価に上昇の勢いがついていることを示します。
ボリンジャーバンドを使ったトレードでは、この変化についていきます。バンドの幅が狭い状態から、株価が上のバンドを勢いよく突き抜けたところが「買いのタイミング」です。また、株価が上昇したタイミングで売買高も増えていれば、急いで買いに来ている投資家が多く、買いの勢いが強いことがわかります。
ただし、バンドの幅がすでに大きく広がった後、株価がさらに上のバンドを大きく超えた場合は注意が必要です。上昇が始まった直後ではなく、短期的に買われすぎている可能性があるからです。
大切なのは、単に「株価がバンドを超えたか」だけを見るのではなく、バンドの幅が狭い状態から上に飛び出したかを確認することです。
日足と週足、どちらを使うべきか?
自分がどのくらいの期間で売買したいのかによって、ローソクチャートと移動平均線の設定を変更します。
短期トレードを繰り返し、少しずつ利益を積み上げたい人には、「日足」と「25日移動平均線(または、さらに短期の移動平均線)」が向いています。
一方、日中に株価の動きを頻繁に確認できない人は、「週足」と「13週移動平均線」を使った中長期のトレードをメインにするとよいでしょう。
短期のテクニカル指標ほど「ダマシ」が増える
移動平均線やボリンジャーバンドの期間を短く設定するほど、直近の値動きに敏感に反応するようになります。そのため、株価がバンドの外に出やすくなり、売買シグナルの出現頻度も上がります。
ただし、シグナルのすべてが当たるわけではありません。
上のバンドを超えたところで買ったものの、直後に株価が下落することもあります。このように、買いシグナルが出たにもかかわらず、予想した方向へ動かないことを「ダマシ」と呼びます。
特に、短期のシグナルを使ったトレードでは、ダマシが多くなります。だからといって、シグナルを使う意味がないわけではありません。
100%成功が保証されているトレードはありません。全てのトレードが成功しなくても、外れより当たりのほうが多ければ、トータルで利益を積み上げることができます。
シグナルが外れたら、速やかに損切りする
チャートのトレードで大切なのは、シグナルが必ず当たると思い込まないことです。
買いシグナルが出たところで買っても、株価が反対方向に動くことはあります。そのときに、「いずれ上がるはず」と持ち続けてしまえば、損失が膨らむおそれがあります。
「日足」「25日移動平均線」「ボリンジャーバンド(2σ)」を活用したトレードの例
シグナルが外れたと判断したら、速やかに損切りする。それだけです。
一度の失敗に振り回されず、決めたルールに従って売買を続けることが重要です。外れたときの損失を小さく抑えながら、当たったときに利益を伸ばす。それを淡々と繰り返せる人が、チャートで勝てる人だと窪田さんは話しています。



