「なぜ生きているのだろう」。ふとした瞬間に、そんな問いが頭をよぎることは誰にでもあるはずだ。ただ生きていくこと自体にどんな意味があるのだろうか。生と死の境をのぞき込んだ人々の実体験は、その問いに対する、静かで力強い答えを教えてくれる。『人生の意味――世界のあらゆる一流に教えてもらった105の答え』から、ヒントとなる言葉を紹介する。(ダイヤモンド社書籍編集局・三浦岳)
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生きていること自体の価値を見つめる
私たちは古来、「なぜ生きるのか」という壮大な難問に悩まされてきた。何か偉大な業績を上げることや、社会的な役割を果たすことだけが生きる意味なのだろうか。
過酷な試練を乗り越えた先達たちの言葉を紐解くと、この問いに対する最も納得のいく答えは「人生とは奇跡的な、あまりにも貴重な体験だから」というシンプルな真理にたどり着く。
死の淵から生還した人たちの言葉は、「いま、ここに存在している」こと自体の圧倒的な価値を私たちに教えてくれる。
スタントの事故により重傷を負い、下半身不随となった元スタントパフォーマーのジョナサン・グッドウィンは、生き延びた幸運を次のように綴っている。
それなのに、二度と歩けないと宣告されて病院のベッドに横たわりながら、私がかみしめていたのは、喪失ではなく、とてつもない幸運でした。
ここにいられること、生き延びたこと、2年後のいま、こうしてキッチンにすわり、愛犬バスターを膝に乗せてあなたに手紙を書けることを、途方もなく幸運に感じています。
信じられないほど恵まれていることを日々実感し、ほんのちょっとした瞬間にも大きな喜びを感じます。
人生の本当の美しさは、そういう瞬間にあるんです。――『人生の意味』より
二度と歩けないという過酷な運命を突きつけられながらも、彼が感じているのは深い感謝だという。愛犬を膝に乗せるようなささやかな日常の瞬間にこそ、人生の本当の美しさが宿っている。生と死の境界線を見つめたからこそ、ただ存在し、この素晴らしい世界を眺めること自体がどれほど奇跡的な体験であるかが浮き彫りになった。
「よく生きた」と思えるようにする
また、9・11テロの惨劇を生き延びたブライアン・クラークも、過去の変えられない事実やくよくよとした悩みに囚われることなく、「いま、ここ」をよく生きることの重要性を説く。彼が語る人生の終着点のあり方は、私たちがこの貴重な体験をどのように全うすべきかを示している。
生きることに、他者から与えられる大層な目的や大義名分などはない。私たちは奇跡的にこの世界に生まれ落ち、「いま」という時間をプレゼントされている。人生という貴重な体験を全身で味わい、よく生き、よく愛すること。それが、この世界を生きていくことの1つの理由なのだ。








