人生にはどんな意味があるのか? その答えを探求した書『人生の意味――世界のあらゆる一流に教えてもらった105の答え』。本書には、哲学者から科学者、冒険家、囚人など、さまざまな人が説く「人生の意味」が収録されている。人生の意味を求めて1000人以上に手紙を書いたというジェームズ・ベイリー氏に特別インタビューを敢行した。(構成:田中裕子、写真:山口真由子)
ジェームズ・ベイリー氏
自分で意味を与えなければ楽しめない
――本書に登場するような立派な肩書きを持たず、波瀾万丈な人生を送ってきたわけではない私たちにも「人生の意味」はあるのでしょうか?
ジェームズ・ベイリー氏(以下、ベイリー):もちろんです。これに関して、歴史作家のヒラリー・マンテルとグーグルX共同創設者アストロ・テラーの二人の言葉を紹介しましょう。
まったく違う背景を持つ二人ですが、彼らは同じように「人生に固有の意味はない」と語っています。つまり、人生とは自分で目的を与えるものだということです。
ヒラリー・マンテルは「人生に意味があるとあなたが決めれば、人生に明確な目的を持たせることができます」と語り、アストロはそれをサッカーの試合になぞらえて語っています。
サッカーの試合それ自体には意味はありません。言ってしまえば、両チームあわせて22人がピッチをひたすら走り回り、ボールを追いかけるだけです。でも、10歳のアストロはあるとき気づきました。
「サッカーの試合そのものに本質的な意味はないが、それに意味を与えることはできる。試合に何らかの意味があると信じずにプレイしていたら、試合を楽しめない」(『人生の意味』より)
選手や勝利を願うサポーターは、ボールを追いかけてゴールに入れる動きにそれぞれ意味を与えています。もちろん、どんな意味を与えているかは人によって違いますが、だからこそ夢中になれるし楽しむことができるわけです。
人生のあらゆることに、意味はほとんどない
ベイリー:同じように、人生そのものにどんな意味を持たせるかは自分で決めなければならない、とアストロは言います。
「人生を楽しむためには、自分で人生に意味を与えなくてはいけない。上から与えられるのではなく、自分自身で意味を与えれば、人生は実りあるものになる」(同書より)
実は、手紙を受け取った当時は「どういうことだろう?」と思っていました。あまり腑に落ちなかったんですね。でも、年齢や経験を重ねる中で、この考え方をすっかり理解することができるようになりました。
突き詰めれば、人生のあらゆる物事はたいして意味がないのです。でも、自分が意味を与えようと思い、そうすれば、意味があることになる。たとえば私が今こうして本を出版し、日本でのインタビューを受けているのは、私自身がその活動に「意味がある」と感じたからでしょう。
あらゆることは、自分が重要だと決めるから重要になります。どんな人生にも、意味を持たせることはできるのです。








