「不安が眠れない人」と「ぐっすり眠れる人」。その差はどこにあるのか?
ある日突然、会社を辞め、家を売り、無線機も持たずに航海に出た夫婦。自作した船でイギリスからニュージーランドに向かったが、ガラパゴス沖で突如クジラに襲撃され海に投げ出された。事実は小説より奇なり。118日間、生死をさまよう最上級のスリルと人生模様を堪能できる全米ベストセラー『極限の漂流118日間』をもとに、「不安で眠れない人が今すぐすべきこと」についてライター照宮遼子氏がレポートする。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
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「依頼ゼロ」の恐怖が募るフリーランス
私自身、ライターとして独立して1年ほどは毎月決まった仕事があった。
納品が終わるころには、翌月のスケジュールも決まっていた。
だが、ある時期から依頼の間隔が空くようになった。
仕事がなくなったわけではない。でも、依頼が来るのを待っているだけでは、生活の見通しが立たず、「もし依頼がゼロになったら?」と不安が募る。
そんなとき、会社員時代にしていた事務の仕事を思い出した。
ライター一本で踏ん張る以外にも、できることはあるのかもしれないと。
不安に振り回されない人の特徴
「決して寝る前に読み始めないこと。一度ページをめくってしまうと止めるのは不可能です」と山口周氏が評した『極限の漂流118日間』(ソフィー・エルムハースト著/村井章子訳)には、嵐の中で交わされた言葉が記されている。
「ラフトは転覆しないと思うよ」とモーリスは言った。
「だけど、万一に備えておくべきだね」。(中略)
そこでふたりは、残っている缶詰、ナイフ類、缶切りなどを袋に詰め込み、それを紐で縛ってラフトにしっかり結び付けた。
──『極限の漂流118日間』より
嵐は何日も続いていた。
モーリスは大波に投げ出され、ラフトへ戻ったばかりだった。
次に何か起きれば、もう戻れないかもしれない。
起きてほしくないことに備えるのは、それが必ず起きると決めることではない。
たとえば地震のように、来てほしくないからこそ最低限の用意をしておく。不安をなくすためではなく、不安に振り回されすぎないための行動である。
先の見通しが立たない人へ
毎月の収入や自分の体調など、今は何とかなっているものでも、この先まで同じように続いていくとは限らない。
だからこそ、「まだ大丈夫」と思えるうちに、万一のときに困らない準備をしておくことが大切になる。
本書は、極限状態を気合いや根性だけで乗り切る物語ではない。
限られたものをどう使い、不安の中でどんな行動を選ぶのかを具体的に描いている。
悪い想像で苦しくなる人へ、その気持ちを小さな準備へと変える見方を与えてくれる一冊だった。








