この街のカジノホテル「サウスポイント」のレストラン11店は、月に150万~200万ドル(約2億4600万~3億2800万円)の赤字を出している。オーナーはやり方を変えるつもりはない。赤字の大きな要因は、1日約3000人が利用するビュッフェだ。朝食は16.95ドルからで、カクテルのブラッディマリーが2杯付く。かつては飲み放題だったが、1人の客が酔って倒れたため廃止した。「ベガスに来れば、やりたいことは何でもそろっている」。黒いカウボーイハットをかぶったゼネラルマネジャーのライアン・グロウニー氏はそう話す。「ビュッフェでは、思いつく限りのものが食べられる」街にはかつて、サウスポイントのように安い食べ放題の店がいくつもあった。赤字覚悟だが、カジノに客を連れてきてくれた。だが新型コロナウイルス禍の後、多くが閉店した。要因はソーシャルディスタンシング(他人との距離確保)規制と、客層が変化して食への出費を惜しまない富裕な旅行者が増えたことだ。