「入社年次」――。

 一定の規模に達している会社で勤務する会社員ならば、この言葉の意味をよく心得ているだろう。

 最近は、「成果主義が導入され実力主義の人事になったから、入社年次は関係ない」と強がる人もいる。しかし、これはサラリーマン社会からなかなか消えてなくならない言葉である。

 今回は、6年連続で全国紙の新卒採用試験を落ち続け、7年目でようやく内定を得て入社したものの、悲惨な日々を送る“おっさん記者”を紹介しよう。

 あなたの職場にも、このようなタイプの人はいないだろうか?

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■今回の主人公

川端洋七(30歳)
勤務先:A新聞社。国内と海外に130ヵ所ほどの拠点(支局、支社など)を持ち、100年近い歴史のある全国紙であり、記者は8000人ほど。昨年秋からの不況により、広告収入は大幅に減っている。川端は、北関東にある支局に配属されたものの、周囲とどうもうまく行っていない。

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(※この記事は、取材した情報をプライバシー保護の観点から、一部デフォルメしています)

「異常な自尊心の塊」となり
皆にバカにされる冴えない記者

 ここは、北関東の某県にある県庁記者クラブ。

 記者クラブには、朝日新聞、毎日新聞、共同通信、時事通信、NHK、そして地元紙などの県政担当記者が常駐する。彼らは、日々県の行政や財政を取材し、記事にしている。

 「おい、川端のおっさんが来たぞ!」

 「また、ポケットを膨らませている……」

 「あれじゃ、本当のおっさんだよ」