そうした動きが一段落した2013年以降は、短大数の減少は毎年1ケタにとどまっていた。ところが、24年度から学生募集停止を発表する短大が続出した。

修学支援制度の対象外になると
私立短大の経営は一気に悪化

 私短協の麻生会長によると、急増した理由は2つ。1つは、学生が集まらずに授業料などの学生納付金収入が減ったことによる財政悪化だ。22年度の文科省のまとめでは、中小規模の私立短大のうち、地方185校の76%、都市部100校の68%が赤字傾向だった。

 麻生会長がもう1つ指摘したのが、24年度の修学支援新制度をめぐるペナルティーの強化だ。25~27年度に募集停止する私立短大57校のうち、城西短大(埼玉県)や甲子園短大(兵庫県)、南九州大学短大部(宮崎県)など少なくとも24校が、修学支援新制度の対象外になっていた。

 支援制度から外れると、私立短大にとっては4年制大学以上に影響が大きいとされる。大学の半額ほどの学費で卒業できる短大は、低所得世帯の学生の割合が多い。日本学生支援機構の22年度調査によると、学生の家庭の平均年収は、私立大学生の864万円に対し、私立短大生は642万円だった。

 このため支援制度を利用する学生の割合(23年度)は、私立大学10%に対し、私立短大は16%と高い。支援制度の対象外になれば、受験生が別の短大や専門学校などに流れ、定員割れはさらに進んでしまう。こうなれば、経営は一気に悪化する。私短協の麻生会長は「このままでは地域を支える人材が輩出できなくなる。早急に修学支援新制度の要件を見直さなければならない」と訴えた。

 このペナルティーについては、24年、25年に実施した朝日新聞と河合塾の共同調査「ひらく 日本の大学」で、各大学に考えを聞いている。

 24年の調査では、「定員充足率による補助金配分などでのペナルティーの緩和」を求めた私立大学が、回答した474校のうち64%に達した。入学定員が「1000人未満」の小規模大学は特に多く69%に達した。