家屋倒壊イメージ令和8年熊本地震による被災で家屋が倒壊した様子 Photo:SANKEI

「令和8年熊本地震」では、激しい揺れによって倒壊した住宅の映像が映し出され、住まいの耐震性が改めて注目された。地震に強い家を建てるには、建物の構造だけでなく、土地の揺れやすさや間取り、停電対策、地震保険まで含めた備えが欠かせない。今回、住宅系ユーチューバーの住宅四天王エース氏の分析を基に、災害後も安心して暮らせる家づくりのポイントを解説する。(ダイヤモンド・ライフ編集部 大根田康介)

揺れの強さは
「ガル」だけで判断できない

 地震に強い家を建てるには、建物の構造だけでなく、土地の揺れやすさや停電への備え、地震保険まで含めて考える必要がある。大きな地震は一度で終わるとは限らず、その後も強い揺れが繰り返されることがある。家づくりを始める段階から、災害後の暮らしまで見据えておくことが重要だ。

 住宅会社の説明では、「何千ガルの揺れに耐えた」といった耐震実験の結果が紹介されることがある。ガルとは、地震によって地面や建物がどれほど急激に動いたかを示す加速度の単位である。

 ただし、建物への影響はガルの大きさだけでは決まらない。揺れの周期や継続時間、方向などによって被害の程度は大きく変わる。とくに、建物の固有周期と地震動の周期が重なると揺れが増幅される「共振」が起きる可能性がある。高層建築物では、ゆっくりとした大きな揺れが長く続く「長周期地震動」にも注意が必要だ。

 住宅会社を選ぶ際には、実験で記録した最大加速度だけでなく、どのような地震波を使い、何回の加振実験を行ったのかを確認したい。過去の地震波を再現した実験や、繰り返しの揺れを想定した検証を行っているかも判断材料になる。

構造の種類より
耐震性能を確かめる

 地震の後には、「鉄骨造は強く、木造は弱い」といった見方が広がりやすい。しかし、実際の耐震性は構造の種類だけで一律に決まるものではない。木造住宅でも、耐力壁の配置や接合部、基礎などを適切に設計すれば、高い耐震性能を確保できる。

 家づくりで一つの目安となるのが、住宅性能表示制度に基づく耐震等級である。