25年 給料ランキング#6Photo:PIXTA

大和ハウス工業を筆頭に直近の決算で好業績をたたき出したハウスメーカー各社。ただ、国内市場は人口減少に伴う市場縮小だけでなく、物価高騰も直撃している。ハウスメーカーを取り巻く経営環境の先行きに厳しさが増す中、従業員の給料はどれだけ上昇しているのか。特集『25年 給料ランキング』の#6では、給料を基にハウスメーカーの最新序列を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 宮井貴之)

マンション価格高騰で戸建て住宅に脚光
ハウスメーカー8社の給料ランキング

 マンション価格の高騰が止まらない。

 不動産経済研究所によると、2024年度に首都圏の1都3県で発売された新築マンションの平均価格は8135万円となり、4年連続で過去最高を更新した。

 地域別で見ると、東京23区は、前年度比11.2%増の1億1632万円。東京の23区以外の地域は同13.2%増の6067万円。東京都以外では、埼玉県の伸び率が最も高く、同20.5%増の5893万円だった。

 建設に伴う人件費や建材費の増加を背景にマンション価格の高止まりが続く中、注目が集まっているのが戸建て住宅だ。

「戸建ニーズ」を取り込み、業績を急拡大してきたのはオープンハウスグループだ。取得した土地を分割して建てた狭小住宅を5000万円前後で販売。23年9月期の売上高は初めて1兆円を突破した。最大手の大和ハウス工業も従来の注文住宅から比較的安価に提供できる分譲住宅の販売に力を入れている。

 業績好調を背景に、ハウスメーカーで働く従業員の給料はどうなっているのか。ダイヤモンド編集部は、ハウスメーカー大手8社の24年度の有価証券報告書を基に平均年間給与を集計した。対象は、旭化成、飯田グループホールディングス(HD)、オープンハウスグループ、積水化学工業、積水ハウス、住友林業、大和ハウス、タマホームの8社。

 次ページで、平均年収からハウスメーカーの最新序列を明らかにする。年収1000万円の大台突破を視野に入れる企業とは。また、今後、ハウスメーカー業界で「給与格差」を生みかねない要因も解説する。