Photo: Adobe Stock
休日の過ごし方といえば「とにかく寝て体力を回復させる」か「運動や趣味でリフレッシュする」の二択だと思っていないだろうか? 実は、多くの人が無意識にやっているその一辺倒な休養こそが問題だった。17万人のデータが明かす、休み明けの集中力を劇的に引き出す「本当に賢い休み方」とは? (構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
※本稿は、越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』の一部を引用した記事です。
休み明けのパフォーマンスを低下させる「休み方」とは?
「今週も疲れたから、休日は1日中ベッドでひたすら寝て過ごそう」
「いや、休日こそ体を動かして汗を流し、気分転換をするべきだ」
週末の過ごし方について、このように「睡眠派」か「運動・お出かけ派」かのどちらか一方に決め打ちしているビジネスパーソンは多い。
しかし、1万人を超えるリーダーや一般社員を対象としたAIデータ分析からは、こうした一辺倒な休みの取り方こそが、休み明けのパフォーマンスを停滞させている要因であることが分かってきた。
成果を出し続ける一流のビジネスパーソンは、「ひたすら寝る」でも「ひたすら運動する」でもなく、自分の疲れの種類に合わせて2つの休養を使い分けていたのだ。
一流は「疲労の種類」に応じて「休み方」をデザインする
運動や趣味で体を動かす「積極的休養(アクティブレスト)」。
睡眠や読書などで静かに過ごす「消極的休養(パッシブレスト)」。
多くの人は、自分の好みやその日の気分だけでどちらかを選びがちだ。
しかし、デスクワークで頭脳が疲れている時に「消極的休養(寝倒す)」をとっても身体の澱みは抜けず、出張続きで肉体が疲弊している時に「積極的休養(激しい運動)」をすれば余計に体力を削ってしまう。
会社から高く評価される一流の人々は、この2つの休養を冷徹に使い分けていた。
期待されている人たちの33%が、積極的休養と消極的休養を意図的に使い分けていることがわかったのです。これは一般社員における比率の1.2倍です。
(中略)疲れの種類によって休み方を変えている人は、その他の人とくらべて週明けの集中時間が21%も高いというデータもあります。同じ休日でも、「どう休むか」を選ぶことで、回復の質が大きく変わっていたのです。
(越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より)
肉体的な疲労なのか、精神的・頭脳的な疲労なのか。
自分の疲労の性質を見極め、それに合わせた休養を充てることで、週明けの集中力を極限まで高めていたのだ。
週末に入ってから考えると「楽な方」に流れて失敗する
さらに重要なのは、この休養計画を立てる「タイミング」だ。
土曜の朝、起きてから「今週は疲れたし、どう過ごそうか…」と考え始めても、脳はすでに疲弊しており正常な判断ができない。
結果として、ネットサーフィンや二度寝といった「最も楽で効果の薄い過ごし方」に流されてしまう。
だからこそ、一流の人々は「金曜の夕方(仕事が終わる直前)」に週末の休み方を決めていたのである。
そして彼らに共通していたのは、休日の前に「今週はどちらの休養にするか」を決めていたことです。
先ほど紹介したディレクターも、金曜の夕方に、週末の過ごし方を決める習慣があるようでした。
彼は「週末に入ると判断力が落ちるので、つい楽な方を選んでしまう。だから、冷静に判断できる金曜のうちに決めておくんです」と語っていました。
(越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より)
頭が冷静に働いているうちに「今週はデスクワーク中心だったから土曜はジムへ行こう」「今週は移動が多くて体力が削られたから日曜は完全オフにしよう」と、判断を済ませておく。
賢い休み方の選択こそが、仕事の生産性と職場での高い信頼を同時に実現させていたのだ。
今日からできる、休み明けの効率を上げる「賢い休み方」
もしあなたが「休日しっかり休んだはずなのに、月曜の朝から集中できない」と感じているなら、今日から試すべき工夫は極めてシンプルだ。
「金曜の夕方に今週の疲れのタイプを振り返り、週末を『動』と『静』のどちらで過ごすか決めておく」
ただ漫然と休日を迎えるのをやめ、疲れに合わせた正しいメンテナンスを仕込むこと。
それだけで週明けの集中時間は21%跳ね上がり、休み明けから圧倒的なスタートダッシュを切れるようになるはずだ。
株式会社クロスリバー 代表取締役社長
日系通信会社や外資ベンチャーなどを経て2005年にマイクロソフト米国本社へ入社。その後、日本マイクロソフトの役員としてExcelやPowerPointなどの事業責任者を務める。2017年には週休3日・複業を実践する会社、株式会社クロスリバーを設立し、800社以上の働き方改革を支援。年300回以上提供する企業向けオンライン講座の受講者満足度は平均96%、行動に移す受講者は95%以上。著書は『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)や、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など33冊、累計130万部。NHK、TBS、テレビ東京、PIVOT、NewsPicksやReHacQなどメディア出演多数。




