レディットの会話に加わりたいマーケティング担当者は、「入場規則」があることを身をもって学んでいるILLUSTRATION: THOMAS R. LECHLEITER/WSJ
米高級ジュエリー会社ブリリアント・アースが求人広告を出し、「検索エンジンや大規模言語モデル(LLM)、顧客の意思決定に波及する」会話におけるイメージ形成を担う「レディット戦略マネジャー」を募集すると、米ネット掲示板「レディット」のジュエリーに関するコミュニティー「r/jewelry」に警報が鳴り響いた。
「突然ここにブリリアント・アースを好意的に評価するコンテンツが押し寄せるようになったら、ただの偶然ではないかもしれない」。同コミュニティーのモデレーターがサイレンの絵文字とともに警告した。
このモデレーターは「企業に関する本物のレビューやフィードバックが得られる、インターネット上でおそらく最後の場所に、こうした大手のブランドがこっそり入ってくるのを阻止する最善策を話し合っている」と付け加えた。
レディットはこれまでマーケティング担当者のデジタル戦略で軽視されがちだったが、人工知能(AI)革命を経て、今や重要なソーシャルメディアとみなされるようになった。経営陣にとって、自社のブランドがAIチャットボットから推奨されるようにすることが急務となっている。AI可視性データ提供会社パースによると、レディットはAIの回答で最も多く引用されるウェブサイトとなった。
一方、レディットの献身的なユーザーたちは何も変わっていない。その多くはこれまで通り、至る所で垂れ流されている類のブランドの宣伝に対して冷ややかだ。
「『あなたのうわさ話をしている時にあなたから話しかけられたくない』ということだ」。ソーシャルメディアコンサルタントでニュースレター「Link in Bio」の執筆者レイチェル・カーテン氏はこう話す。
レディットのユーザーが参加するトピック別のサブレディットには、内輪のルールやしきたりがある。マーケティング担当者は広告枠を購入でき、広告には「有料投稿」と明記される。だが、サブレディットを見張り、自動化ツールを駆使してレディットを実質的に管理している、無報酬でほぼ匿名のモデレーターの多くは、自分たちが愛情を込めて育んでいる有機的なフィードから、それ以外の宣伝臭を断固として排除しようとしている。サブレディット内での宣伝を厳しく制限し、特定の曜日にのみ許可するモデレーターもいる。
サブレディットの宣伝ルールを破ると、ブランド関係者であろうとなかろうと、コメント削除で済めばいい方で、最悪の場合はアカウントがブロックされる。







