どっちつかずのポジションが凋落の原因か
テレビだけでなく、YouTubeやTikTokのショート動画、ポッドキャストなど、笑いに触れる機会が多様化する時代に、そのすべてを巧みに乗りこなしているのが、第7世代の代表格である「霜降り明星」だろう。
ゴールデンタイムの『新しいカギ』(フジテレビ系)ではメインキャストを務め、粗品のYouTubeチャンネル「粗品 Official Channel」は登録者数240万人を超える。せいやは『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送テレビ系)や『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)といった長寿番組にレギュラー出演する。コンビと個人、テレビとネットを行き来しながら、幅広い世代に存在感を示している。
これに対し、独特の間と脱力感のある漫才で人気を集めた「四千頭身」は、かつての勢いに陰りが見える。とりわけ後藤拓実は、収入の減少に伴うタワーマンションからの転居など、ブーム後の苦境を自らネタにもしてきた。
そんななか、8月18日、都築拓紀が20代女性に置換をした東京都迷惑防止条例違反などの疑いで書類送検された。所属事務所は都築を当面の間、謹慎処分にし、グループでの活動は後藤と石橋遼大の2人で続けると発表した。
この報道を受け、Xでは、「芸能活動の継続は厳しいのではないか」「今後はYouTubeが活動の中心になるのでは」「ただでさえテレビ出演が減り、厳しい状況を語っていたのに」といった心配する声が上がった。
今回の事件以前から、四千頭身はかつての勢いを失ったと指摘されてきた。トリオとして人気を集めた彼らは、なぜブーム後のポジションを確立できなかったのか。「ytv漫才新人賞」や「上方漫才大賞」で審査員を務めたテレビ制作関係者のT氏は、その背景を次のように語る。
「トリオのYouTubeチャンネルには50万人以上の登録者がいるので、認知度は十分にあるのでしょう。ただ、再生回数が数千回にとどまる動画も少なくないので、かつてのファンが登録したまま、今はあまり見なくなっている、ということだと思います」
「じゃあ、作り込んだ笑いはどうかというと、こちらも難しい印象ですね。『東京03』のように全国ツアーを成立させるか、『ジャルジャル』のようにYouTubeで自分たちの笑いを発信し続けるか。四千頭身にも複数の選択肢があったはずですが、どれも思うようにいかなかった。そんなどっちつかずの状態が、今の失速につながっているのではないでしょうか」
またT氏は、「第7世代ブームは終わった」という見方そのものにも疑問を投げかける。
「第7世代が消えたというよりも、それぞれが自分に合った場所を見つけたことで、世代というくくりが溶けていったと考えたほうがいいでしょう」
「今の時代は芸人が活躍できる場所はいくつもあります。ただ、今回の都築さんの痛手は大きいと思いますね。地上波にはスポンサーがいるので、復帰のハードルは高い。芸能活動するなら、まずはYouTubeや単独公演など、自分たちで責任を負える場所から信頼を積み直していくしかないと思います」







