私たちの体を支え、大切な内臓を守っている「骨」。しかし、その役割は単なる硬いフレームにとどまらない。骨の内部では、生命維持に欠かせない極めてダイナミックな仕組みが日々働いている。血液成分を作り出す骨髄の知られざる役割や、成長・加齢に伴って起きる骨髄の変化。そして、特別な細胞たちによって骨が「絶えず壊され、新しく作り替えられている」驚きのメカニズムまで。身近でありながら意外と知らない骨の内部構造と、その代謝のプロセスを『アメリカの中学生が学んでいる 14歳からの生物学』から分かりやすく解説する。(ダイヤモンド編集局)
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「骨格系」が持つ3つの重要な役割
人体の骨格系は、身体を動かしたり支えたりするのに必要なあらゆる機能を提供している。
主に「身体を支えて形を保つ」「内臓を保護する」「カルシウムなどの無機塩類を蓄える」といった機能がある。
骨格系はこれらの役割を果たすために、コラーゲンとカルシウムからなる骨によって骨格を形作っている。
骨格系をなすのが、人体のすべての骨から構成される骨格である。
「骨」を形作る4つの内部構造と驚きの機能
骨は4つの部分から構成されている。
1つは骨膜だ。骨膜は骨の硬い外殻で、中の組織を保護している。
もう1つは緻密質と呼ばれる、カルシウムが蓄えられている部分である。緻密質は非常に硬くてきめが細かい。
中空の管を取り囲む何枚もの層からなり、その管の中に血管が通っている。
3つ目は、海綿質と呼ばれる隙間がたくさんある軽い部分で、骨に柔軟性を与えている。
海綿質は緻密質に囲まれていて、硬くなると緻密質になる。
隙間は血管と骨髄で満たされている。
最後は骨髄だ。新たな血球が作られる主要な場所で、赤色骨髄と黄色骨髄がある。
赤色骨髄は、赤血球・血小板・白血球の生成と破壊を担っている。
黄色骨髄は脂肪細胞を含んでいて、そのために黄色っぽい。
なぜ大人の骨から“赤い骨髄”が消えるのか?
幼い子供は新たな血球を大量に必要とするため、約7歳まではヒトの骨髄はすべて赤色骨髄である。
年を取ると、肋骨や頭蓋骨など少数の骨を除いて、ほとんどの骨髄が黄色骨髄になる。
新たな骨組織は、骨芽細胞と呼ばれる特別な細胞によって、カルシウムなどの物質から作られる。
骨が折れると、損傷した骨組織を破骨細胞が分解して、骨の成長と硬化に必要な新たな表面を作る。
骨は絶えず作り替えられている。つねに新たな骨組織が作られるとともに、古くなったり、損傷したり、必要なくなったりした骨組織が分解されて、骨の修復やカルシウムの補給に使われる。



