十分寝ているはずなのに、朝から頭が重い。40代、50代になると「睡眠時間は確保しているのに疲れが取れない」と感じる人が増えます。見るべきなのは時間だけではありません。『100歳アイ』(伊勢屋貴史著)から、加齢とともに変化する「メラトニン」と、夜の光が睡眠に与える影響について考えます。
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40代から「眠り方」も変わってくる
7時間寝た。
8時間寝た。
それなのに、朝起きてもすっきりしない。
そんなとき、多くの人は、
「もっと長く寝なければ」
と考えます。
もちろん睡眠時間は大切です。
ただ、40代、50代以降では、「何時間寝たか」だけでなく、「どんな環境で寝たか」も意識したほうがいいと思っています。
そのカギの一つが、メラトニンです。
夜になると分泌される「メラトニン」
私たちの体には、昼と夜を区別する体内時計があります。
夜が来ると分泌されるのが、眠りと深くかかわるメラトニンです。
ところが、このメラトニンは年齢とともに分泌量が減っていくことが知られています。
つまり、若い頃と同じような生活をしていても、年齢を重ねれば睡眠の状態は変わってくる。
そこで余計な光の影響まで受けると、夜になっても体が十分に休息モードへ切り替わりにくくなる可能性があります。
私は、40代以降こそ「眠る時間」だけでなく「眠る環境」を整えることが重要だと考えています。
夜は、脳を「昼」と勘違いさせない
光は単に「明るい」「まぶしい」と感じるだけのものではありません。
網膜には、光の情報をもとに昼夜のリズムを脳へ伝える仕組みがあります。
暗くなれば体は休む方向へ向かう。
反対に、光を受ければ活動する方向へ引っ張られる。
自律神経も同じです。
暗く落ち着いた環境では、副交感神経が優位になりやすい。一方、明るい環境では交感神経が働きやすくなります。
寝床に入っているのに、体がまだ「活動する時間」と判断していたら、長く寝ても十分に休めないことがあっても不思議ではありません。
「何時間寝るか」の前に、夜をちゃんと夜にする
私たちは睡眠というと、数字ばかり気にします。
「最低7時間」
「今日は6時間しか寝られない」
でも、7時間ベッドにいることと、7時間きちんと休めることは同じではありません。
特に年齢を重ねれば、若い頃より睡眠環境に敏感になっていく可能性があります。
だから、夜はちゃんと暗くする。
眠る直前まで強い光を浴び続けない。
昼と夜のメリハリをつくる。
すごく地味なことですが、目から入る光を整えることは、体内時計を整えることにもつながります。
「寝ても疲れが取れないのは、もう年だから」
そう諦める前に、睡眠時間とは別に、
「自分は、本当に夜らしい環境で眠っているだろうか」
と考えてみてください。






