会社ではそれほど出世していないのに、なぜか楽しそうに働いている人がいる。一方で、同期より早く昇進し、高い評価を受けているのに、いつも苦しそうな人もいる。仕事で成功すれば、人生も幸せになる。なんとなくそう考えてしまうが、本当にそうなのだろうか。漫画家・かっぴー氏の著書『天才になれなかった全ての人へ 自分だけの武器が見つかる才能論』で紹介されている「天才状態」という考え方から、「才能」と「幸せ」の関係を考えてみよう。(構成/ダイヤモンド社・榛村光哲)

出世しなくても「幸せそうな人」の特徴・ベスト1Photo: Adobe Stock

「天才」だから幸せとは限らない

後世に名を残すほどの「天賦の才能を持つ人」を思い出してほしい。その人達が、楽しい人生を送っている印象は、果たしてあるだろうか。

才能があれば大きな成果を残せる可能性は高まるだろう。しかし、大きな成果を残すことと、本人が幸せに生きられることは別の問題だ。むしろ、才能があるからこそ幸せになれないことがある。

天賦の才能を持っているかどうかと、その人が幸せになるかどうかは、実は別なのではないだろうか。

「天賦の才能」と「天才状態」は違う

圧倒的な才能を生まれつき持っている人だけが、充実した状態で生きられるわけではない。

そこで僕は、「天才状態」を目指してほしいと考えている。自分の持つ能力をしっかりと発揮し、それが周囲や環境とうまく噛み合っている状態のことだ。

自分の力を発揮でき、それが誰かの役に立ち、価値として返ってくる。

出世は「幸せ」の絶対条件ではない

会社での出世で考えてみよう。

管理職になり、大きな組織を動かし、高い給料をもらうことが幸せな人もいる。

一方で、役職にはそれほど興味がない人もいる。当然だが、出世は別に人生全体の評価ではない。出世していないからといって、その人が能力を発揮できていないとも、人生で負けているとも限らない。

「自分の天才状態」を知っている人は強い

出世しなくても幸せそうな人は、ある意味、自分の「天才状態」を知っているとも言える。

自分の天才状態がビジネスにハマるとは限らない。もちろんこれは決して悪い意味ではない。仕事より趣味や、家庭で「天才状態」になる人もいるのだ。自分は何をしているときに力を発揮できるのか。どんな環境なら自然なのか。何をすると周囲に価値を返せるのか。そうした「自分の天才状態」を理解し、自分に合った場所を選んでいる。

大切なのは、「天才になること」ではなく、自分が「天才状態」でいられる場所を見つけることだ。会社の評価より先に、「自分にとって、どんな状態が幸せなのか」を知っていることが、幸せのヒントかもしれない。