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部下に新しい仕事を任せるとき、心理的なハードルを下げようと気遣った一言が、かえって相手の成長意欲を削ぎ、信頼関係を損ねてしまうことがあります。部下に良かれと思ってかけた配慮の言葉が、なぜプレッシャーや失望に変わってしまうのでしょうか。職場の人間関係を壊さずに部下のやる気を引き出す仕事の頼み方と、絶対に避けるべきNGワードについて、人事・採用コンサルタントが解説します。(人材研究所ディレクター 安藤 健、構成/ライター 奥田由意)
部下に仕事を振るという日常業務の難しさ
部下に新しい仕事を任せたいと思ったとき、以前ならさほど悩まなかったはずの仕事の頼み方が、今はずいぶん難しい問題になっています。昨今のハラスメント意識の高まりから、部下への接し方に慎重になる管理職が増えているのです。
指導や依頼の言葉一つで相手を追いつめてしまったり、コンプライアンス上の問題と捉えられたりすることを恐れ、必要以上に気を遣ってしまうケースも少なくありません。
とくに、難易度の高い仕事や慣れない業務を任せる際、上司としては部下に負担を感じさせたくないと考えます。「これくらいなら大丈夫だろう」「心理的なハードルを下げて引き受けてもらおう」という親心から、できるだけ仕事を軽く見せる工夫をする人も多いはずです。
相手を安心させようとする姿勢自体は、上司として妥当なものです。しかし、部下の心理は、上司が想像しているほど単純ではありません。過度な配慮から出た言葉は、部下の中で予期せぬ意味に変換され、本来伝えるべき意図とは正反対の反応を生み出してしまうことがあります。
上司が自分の言動をハラスメントと受け取られることに怯えるのと同じくらい、部下も上司の真意や裏の意図を見逃すことを恐れています。一昔前のように、むき出しの本音が見えることの多かった時代のほうが、意思疎通はしやすかったのかもしれません。
上司が優しさのつもりで発した言葉がなぜ部下のモチベーションを低下させ、信頼を失う原因になってしまうのか。部下を傷つけず、それでいて「あなただから任せたい」という期待を伝えるためにはどう言えばいいのか。まず、絶対に言ってはいけないNGワードを押さえておいてくだ下さい。







