会議で発言して注目を集める人のイメージ写真はイメージです Photo:PIXTA

会議で「部下から意見が出ない」と悩む管理職は少なくありません。約20年にたわり、500社以上の企業で管理職育成に携わり、組織のマネジメントを支援してきた前川孝雄氏(FeelWorks代表取締役・青山学院大学兼任講師)が、部下を黙らせてしまい、チームの生産性を下げてしまう上司の特徴を解説します。(構成/ダイヤモンド・ライフ編集部)

「誰も意見を言わない会議」で
本当に悪いのは部下なのか

 管理職研修などで、「会議をしても、部下から全然意見が出てこないんです」と受講者から相談されることがあります。

「何を聞いても黙っている」

「自分から発言する人がいない」

「結局、何も考えていないんじゃないか」

 そんな不満を口にする管理職もいます。

 しかし、私はそういう話を聞くたびに、本当に部下が何も考えていないのだろうか、と疑います。

 多くの場合、部下は考えています。

 ただ、「言わないほうがいい」と判断しているのです。

 会議は、その職場の人間関係が非常によく表れる場所です。

 上司が一方的に話し続け、部下はうなずくだけ。上司が「何か意見は?」と聞いても、誰も手を挙げない。そして沈黙に耐えられなくなった上司が、また自分で話し始める。

 こうした会議をしている管理職は、本人が思っている以上に危険です。

 部下の能力を生かせていないからです。

 上から業績目標を求められると、真面目な管理職ほど「何とか達成しなければ」と焦ります。そして、自分の中で答えを決め、部下に「これをやってくれ」と指示する。

 それでも部下が動かなければ、「なぜできないんだ」と詰める。

 そうしたことが繰り返されれば、部下は学習します。

「何を言っても結局は上司の答えになる」

「上司の意に沿わない意見は否定されるだけ」

「下手に意見を言えば、仕事だけ増える」

「反論すれば面倒なことになる」

 私はこれを「言ったもん負け」の状態だと考えています。

 表面上は上司の話を聞いている。でも、本音では納得していない。面従腹背の状態です。

 その結果、会議では管理職だけが延々と演説するようになります。

 そして怖いのは、その上司自身が「自分がこの状態をつくっている」と気づいていないことです。

 では、部下を黙らせてしまう管理職は、会議でどんな話し方をしているのでしょうか。